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割と自己流で生きています

映画 タイトル順-外国映画 カ行

仲間選びは慎重に。【映画】『現金に体を張れ(1956)』キューブリックの監督デビュー作

おすすめ度 ★★★ ドライな演出が光る作品。後半に行くにしたがってグイグイとスリルを上げていく。派手なアクションは無く、プロットと演出で緊張感を出すタイプの映画。 登場人物の誰にも感情移入しない冷徹な目線が、キューブリックは最初からキューブリッ…

【映画】「カリガリ博士(1919)」~過激で奇抜~ 一度見たら忘れられない

おすすめ度 ★★★★ 大正8年の作品。ドイツ表現主義映画といえばまずはこれ、というくらい絶対見るべき映画。 演技も美術も、映画に描かれるものすべてが誇張されていて、過激で奇抜。芸術です。

【映画】「殺したいほど愛されて(1984)」 リメイクが大成功してる傑作コメディ

おすすめ度 ★★★★ プレストン・スタージェス監督の『殺人幻想曲(1948)』のリメイク。リメイク作品を見ると「オリジナルの方が良かった」と思うことも多いけど、今作はスタージェス監督へのリスペクトが感じられる、甲乙つけがたい良作。

【映画】「金星ロケット発射す(1960)」~東ドイツ制作の超レア物SF作品~

「もしや行かなければよかったのでは」というオチが光る東ドイツとポーランドが合作した珍品SF。火星ではなく、金星に行くというのもレア。ハリウッド制作の古いSFに飽きた、マニア向け。

【映画】「来るべき世界(1936)」 この未来はユートピアなのか、ディストピアなのか

おすすめ度 ★★★★数年前は「思想が浅いから革命出来ないのでは」と思ったテオトコプロスだけれど、もしかするとこのやり方で革命、可能かも。 実は小難しい理屈が大衆を動かすのではなく、この程度の分かりやすい主張だからこそ人々を動かすのかも。 彼はもし…

【映画】「極北の怪異(極北のナヌーク)(1922)」~幸せとはなにか~

おすすめ度 ★★★★★怠けたら死ぬ世界。 今からちょうど100年前の1919年、カナダ極北の地、ハドソン湾の右岸ウンガヴァに住むエスキモー(イヌイット)の一家族、ナヌーク一家を一年かけて取材したもので、当時、英国ほどの広さの土地に、3000人ほどのエスキモ…

【映画】「黒猫の怨霊(1962)」 エドガー・アラン・ポー原作・短編オムニバス映画3本立て

おすすめ度 ★★★★ 結論から言うとこのDVDは掘り出し物だった。 ポー原作の短編小説から映画化された、3作品のオムニバス映画。 エドガー・アラン・ポー原作の映画をいくつか見たいと思って購入したもののひとつ。私は怖い映画が苦手で全く見ないのだけれど、…

【映画まとめ】「ケープ・フィアー(1991)」 と、そのオリジナル版「恐怖の岬(1962)」の両方を見た

オリジナルの方が★2つなのはいいとして、リメイク版が★2つなのは異論がある方も多いかもしれない。 なぜ★2つなのかというと、だってリメイク版はゾンビ映画なのかもしれないんだもん笑。 それも、サイコ → スリラー → ホラー → ゾンビ となって、最後はコメ…

自覚がない人 〜出世しない男の出世しない理由〜 

本当にダメな人は「自覚すらない」ということは大いに考えられます。「自分は評価されていない」とか「なんであいつが課長で俺はうんぬん」とか「あいつは上に気に入られてる」とか、人のせい何かのせい、そんなことばっかり言っていて、周りからは「そうじ…

【映画】「吸血鬼ノスフェラトゥ(1922)」吸血鬼ドラキュラの初映画化作品

おすすめ度 ★★★ 映画マニアを目指す方にはお勧めするが、「ちょーおもしろーい」とかいう類の映画ではないと思ったので、一般の映画ファンはあまり楽しめないかもしれない(そういう方は見ようと思わないだろうけど)。

【映画】「華氏451(1966)」 思考を放棄した人々。これはもはや私たちの物語。

おすすめ度 ★★★★★ この映画で人々は、惚けたようにテレビの前に座り続け、テレビが言う事を信じ切って疑問を抱かない。思考することを放棄し、何に対しても疑問を抱かずただ言うなりになっていて、その代表であり象徴がモンターグの妻リンダなのだ。

【映画】「救命艇(1944)」これも一種の密室劇。ヒッチコック監督作品。

おすすめ度 ★★★ この映画はアルフレッド・ヒッチコック監督の渡米後7作目の作品で、大西洋上のボートの上だけでドラマが繰り広げられる一種の密室劇であり、サバイバル映画であり、サスペンス映画でもある。

【映画】「ガス燈(1944)」~自分で自分を信じられなくなる恐怖。テーマは心理虐待。

おすすめ度 ★★★★★ 心理虐待が本作のテーマ。全く正常な人に対して様々な小細工をし、本人にも周囲にも、あたかもその人が異常であるかのように思わせて精神的に追い詰めていく虐待手法を、心理学用語で「ガスライティング」というらしいが、それはこの映画の…

【映画】「カジノ・ロワイヤル(1967)」 大量美人。~ジェームズ・ボンドのおバカ版~ 傑作カルト作品

おすすめ度 ★★★★ 美女が猛烈に出てくる。若いのから年増まで、はてはエキストラに至るまで、ぜーんいん美女。壁の花みたいなチラッと映るだけの女性でもみーんな美人。隅々まで美人。今までこれほどまでに全員美人を集めた映画があっただろうか。 オースティ…

【映画】「キング・ソロモン(1950)」~アフリカの大地、動物、民族の美が炸裂する~

おすすめ度 ★★★★ 全編、財宝目指して歩いているだけじゃんと侮るなかれ、野生動物たちの躍動感あふれる映像と原住民のダンスの美しさが圧巻。宝探し人探しでアフリカの秘境を行く割には、「息もつかせぬハラハラドキドキ!」といったアトラクション・ムービ…

【映画】「海底2万マイル(1954)」ネモ艦長とネッド、そして題名の謎について

おすすめ度 ★★★★ ジュール・ヴェルヌ原作の有名な小説を、ディズニーがみごとな特撮で映画化した海洋冒険映画の金字塔。1954年の作品だけど、ネモ船長が乗る潜水艦「ノーチラス号」の造形や内部の内装・美術がすばらしい。いかにも古き善き19世紀のスチーム…