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好きな映画と、本と、あれこれ考えた事のための覚書ブログです

映画 タイトル順

【映画】「救命艇(1944)」これも一種の密室劇。ヒッチコック監督作品。

おすすめ度 ★★★ この映画はアルフレッド・ヒッチコック監督の渡米後7作目の作品で、大西洋上のボートの上だけでドラマが繰り広げられる一種の密室劇であり、サバイバル映画であり、サスペンス映画でもある。

【映画】「フリークス(1932)」この映画が問題作であることが問題

おすすめ度 ★★★★★ この冒頭の説明にある通り、おそらく二度と映画化されることはないだろう。実際に映画が公開された時はショックで流産した人がいたと言われるほどの騒ぎになり、監督は干され、イギリスでは30年間も上映禁止作品となった。 私は20代の頃に…

【映画】「泳ぐひと(1968)」主人公の自己欺瞞が暴かれていく~詳しいあらすじと解釈~

おすすめ度 ★★★★★ 主役で出ずっぱりのバート・ランカスターは最初から最後まで海パン一丁の衣装代いらず。このころ55歳くらい。 ある男が、知人のプールからプールへ泳ぎ渡りながら自宅へ帰ろうと思いついて実行するが、徐々に自分を取り巻く世界がうねうね…

【映画】「ノートルダムのせむし男(1939)」 フロロの ”悪魔の論理” が炸裂する、チャールズ・ロートン版

おすすめ度 ★★★★★ ロン・チェイニー版とくらべて細かい違いは多々あるが(フィーバスが死んでカジモドが死なないとか)、そんなことよりも周辺の人物、ルイ11世やフロロ伯爵、詩人グランゴアルなどの人物像が詳細に語られていることと、ルイ11世治下のパリの…

【映画】「レディホーク(1985)」~RPG好きにおすすめの、中世ロマンティック・ファンタジー~

おすすめ度 ★★★ めちゃくちゃクズな司教から動物になる呪いをかけられてしまった騎士と伯爵令嬢と、それに巻き込まれたコソ泥が主役のファンタジー。戦いの場面は少なめ。

【映画】「さらばベルリンの灯(1966)」 いぶし銀のスパイ映画。リアルな演出がじわじわと沁みる。

おすすめ度 ★★★★★ 情報源の女教師は美人だし、お約束的に彼女と寝てはいたが、いわゆる劇画的な007シリーズとは一味違う、かなり現実的なスパイ映画。 実際、ジョージ・シーガル演ずるスパイ、クィラーは、全然楽しそうじゃない。表情は伏し目がちな上目使い…

【映画】「ガス燈(1944)」~自分で自分を信じられなくなる恐怖。テーマは心理虐待。

おすすめ度 ★★★★★ 心理虐待が本作のテーマ。全く正常な人に対して様々な小細工をし、本人にも周囲にも、あたかもその人が異常であるかのように思わせて精神的に追い詰めていく虐待手法を、心理学用語で「ガスライティング」というらしいが、それはこの映画の…

【映画】「雨に唄えば(1952)」〜ジーン・ケリーを見てるとすごく元気になる〜

おすすめ度 ★★★★ のっけから笑わせてくれる、MGMミュージカルの名作コメディ。映画がサイレントからトーキーへと移り変わるはざまの騒動を描いた作品というだけでも期待できるが、その上ジーン・ケーリーやジーン・ヘイゲン、ドナルド・オコナーら芸達者な出…

【映画】「さらば青春の光(1979)」 ~邦題に偽りなし。そう、光はないのだ~カルト青春映画の傑作

おすすめ度 ★★★★★ 「俺は同じなんて真っ平だね。だからモッズさ。大物になりたいんだ」 ジミーの台詞より バイク、ドラッグ、パーティ、ケンカ。つまらない両親につまらない仕事、希望のない未来。60年代の若者が、精一杯背伸びしてイキがって、そして絶望し…

【映画】「カジノ・ロワイヤル(1967)」 大量美人。~ジェームズ・ボンドのおバカ版~ 傑作カルト作品

おすすめ度 ★★★★ 美女が猛烈に出てくる。若いのから年増まで、はてはエキストラに至るまで、ぜーんいん美女。壁の花みたいなチラッと映るだけの女性でもみーんな美人。隅々まで美人。今までこれほどまでに全員美人を集めた映画があっただろうか。 オースティ…

【映画】「80日間世界一周(1956)」 ~見どころはフォッグとパスパルトゥとエンディング~

おすすめ度 ★★★★★ 「風呂の水は40センチでなければいけません。ピッタリにです。 朝食のトーストの温度は28度です。ピッタリに。」 ~フォッグの元執事、退職の理由より~

【映画】「2300年未来への旅(1976)」~ファラ・フォーセットがチョイ役で出ている管理社会SF~

おすすめ度 ★★★ 私の好きな近未来&管理社会もの。この手の映画が好きになるきっかけになった、個人的には記念碑的な作品。別に管理されたい訳じゃなくて、そこからの脱出のカタルシスが好きなんだと思う。

【映画】「キング・ソロモン(1950)」~アフリカの大地、動物、民族の美が炸裂する~

おすすめ度 ★★★★ 全編、財宝目指して歩いているだけじゃんと侮るなかれ、野生動物たちの躍動感あふれる映像と原住民のダンスの美しさが圧巻。宝探し人探しでアフリカの秘境を行く割には、「息もつかせぬハラハラドキドキ!」といったアトラクション・ムービ…

【映画】「M(1931)」 ピーター・ローレ主演の傑作 ~頭がおかしいと無罪ですか。法の矛盾を問いただす~

おすすめ度 ★★★★★ サントラのない本作。流れる音楽は「口笛」。SF映画の金字塔「メトロポリス」を撮影した監督フリッツ・ラング初のトーキー作品。サイコ・サスペンスのはしり。 まだ若かりしピーター・ローレが27歳で主演した出世作。特徴的なギョロ目で、…

【映画】「地球の危機(1961)」 ~TVシリーズ『原子力潜水艦シービュー号』の元ネタ~

おすすめ度 ★★ このタイミングで巨大タコ登場 (; ・`д・´) はオドロキ。そして意外な真犯人。そうきましたかあ。科学的なのかなんなのか良く分からないところも多々ありながらも、娯楽作としては楽しめる。

【映画】「ある日どこかで(1980)」 超ロマンティックなタイムトラベル・ラブ・ストーリーの傑作

おすすめ度 ★★★★ 70年前の女優に恋して、「こけの一念、岩をも通す」並みに気合でタイムトラベルする男性の話です。タイムトラベルと聞いて一般的に思い浮かべるのはドラえもん的なタイムマシンに乗って過去や未来に向かう方式ですが、この映画は違います。

【映画】「赤い靴(1948)」 〜ヴィッキーを不幸にしたのは誰か〜 バレエ映画の最高峰

おすすめ度 ★★★★★ 「結婚したプリマなどどうでもいい。彼女は終わった」レルモントフの台詞より この映画は、世俗の愛よりも、崇高な芸術の神に人生をささげるレルモントフと、芸術と女の幸せのはざまで苦悩する「赤い靴の少女」ヴィッキーの物語。そして愛…

【映画】「オペラ座の怪人(1962)」 仮面はいらない気がする ~ハーバート・ロム版~ 

なんなのー、いきなりー。スケキヨかと思ったー。こわーい。(´▽`*) 見終わった感想を一言で言えば、「12チャンネルの昼間に見るとしっくりくるな」という感じ。深夜放送とかではなく、12チャンの昼間。うん、ぴったり。 どうやらこの映画を制作したのは、ハ…

【映画】「ベン・ハー(1925)」大正14年の作品。MGM黎明期の渾身の一作。

おすすめ度 ★★★★★ 20年代で200万ドルとも390万ドルとも言われる巨額の制作費を投じただけあってすごくスペクタクルだし、セリフなんかなくても何を言っているのか分かるほどの演技と演出だから分からないところも全然ないし、あの戦車競争のシーンも1959版と…

【映画】「オペラの怪人(1943)」 ファントム、クリスティーンの父になる ~クロード・レインズ版~

なんとファントム/エリックが、クリスティーンのおとうさんになっていた ( ゚Д゚) ガストン・ルルーもびっくりの大幅脚色。 そしてエリックは、シャンデリアを落とす時、糸のこでギコギコ切っていた。「おや?」と思ったね。わりと地味なことをするな。 他の…

【映画】「オペラ座の怪人(1925)」~ロン・チェイニー版~

おや? (゜-゜) エリックってこんなだったんだ。っていうか、いいの?エリック、これで。もうちょっと似合うのなかった? オペラ座の怪人の「1925年版を見よう」なんていう人は、絶対にアンドリュー・ロイド・ウェーバー版のミュージカル(1986)か、その映…

【映画】「第三の男(1949)」 アントン・カラスのツィターがうるさい、苦くて渋い、大人の映画

おすすめ度 ★★★★ アントン・カラスのツィター演奏が「これでもかー、これでもかー」とうるさい映画。 そして、きわめて評価の高い「光と影の映像美」、抑制の取れた演出、人生や運命の苦さが光るストーリーで、「評判にたがわぬ渋い映画だなあ」と感心。昭和…

【映画】「マジック・ボーイ(1982)」 ~哀愁漂う80年代の隠れた佳作~

おすすめ度 ★★★★★ 「自信を失ったときは、黙って反対の方角を指さすのだ」 奇術師ハリー・ブラックストン 青春ドラマの隠れた佳作。私、この映画がほんとうに好きで好きで。「個人的超絶お気に入り10本」に入れると思う。

【映画】「海底2万マイル(1954)」ネモ艦長とネッド、そして題名の謎について

おすすめ度 ★★★★ ジュール・ヴェルヌ原作の有名な小説を、ディズニーがみごとな特撮で映画化した海洋冒険映画の金字塔。1954年の作品だけど、ネモ船長が乗る潜水艦「ノーチラス号」の造形や内部の内装・美術がすばらしい。いかにも古き善き19世紀のスチーム…

【映画】「地底探険(1959)」 ~ゲルトルードが最高~

おすすめ度 ★★★ 主役のひとりが全盛期のパット・ブーン。 いかにも優等生的な甘いマスクで、嫌味が全然ない男なのだった。劇中では歌も聴かせてくれるぞ! だいぶお馬鹿な役で、科学者になろうという男とは思えないドジっ子ぶり。穴には落ちるし、塩の流砂に…

【映画】「ベン・ハー(1959)」~だけどイエスさまの物語~

おすすめ度 ★★★★★ いつのことだったか(遠い目)一番最初に見た時、チャールトン・ヘストン(ジュダ・ベン・ハー)が主役だと思って観たから、映画の終盤で「??? これは・・・ベン・ハーの物語じゃないの? なんかイエスさまの映画みたいになったじゃん。…

【映画】「少年と犬(1975)」 マッド・マックス2の元ネタ

おすすめ度 ★★★ 映画「マッド・マックス2」(1981)に影響を与えたと言われる作品。「世界の中心で愛を叫んだけもの」でおなじみハーラン・エリスンの原作で、核戦争で滅びかけた近未来が舞台。

【映画】「ソイレント・グリーン(1973)」~人間がいっぱい~ 未曽有の食糧危機がやってくる

おすすめ度 ★★★★★ 引用: 「俺がガキの頃は味があった」 ソルのセリフ 特撮のないSF映画の大傑作。チャールトン・ヘストンは『猿の惑星(1968)』に続き、また社会の真実を知ってしまった。さすが大スターは知る真実の重さと大きさが違う。 これはただの人口…

【映画】「十二人の怒れる男 (1957)」~疑わしきは被告人の利益に~ 密室劇の頂点 

おすすめ度 ★★★★ 言わずと知れた傑作、シドニー・ルメット監督の「12 ANGRY MEN」。撮影はたったの19日間。密室劇といえばこれ、脚本の書き方のお手本、と言われる作品。 窓から見える景色は絵だし、ほぼすべてのドラマが起こる舞台はたったの一室。絵的には…

【映画】「最後の人 (1924)」 最後の粋な計らいは余計。悲惨な物語は悲惨なままがいい

老いて現役から追われる主人公の悲しい姿は決して他人事ではない。いたって日常的に繰り広げられている出来事だし、誰にでも訪れる、回避できない人生の必然的イベントだ。とはいえ誰にでも訪れるからと言って悲劇じゃないわけじゃない。