エムログ

好きな映画と、本と、あれこれ考えた事のための覚書ブログです

映画 国別

【映画】『チャンプ(1931)』 ダメ父なんだけど、いい父親。そんな傑作。

元世界チャンピオンの落ちぶれたボクサーと、彼を支える健気な息子の親子愛物語。息子のディンク役のジャッキー・クーパーが当たり役で、大人顔負けの演技が光る。この映画はリメイクされていて、映画ファンにとっては「1979年に大ヒットした親子愛をテーマ…

【映画】「自転車泥棒(1948)」時の流れは残酷。映画のテーマが変わってしまった、戦後直後の大名作。

真面目な、良い映画。文句などあろうはずがない。 ・・・あろうはずがなかったのだが、現実というものはさらに厳しかったらしい。 今回、ン十年ぶりに見てみたら、全く感動しない私がいた。

自覚がない人 〜出世しない男の出世しない理由〜 

本当にダメな人は「自覚すらない」ということは大いに考えられます。「自分は評価されていない」とか「なんであいつが課長で俺はうんぬん」とか「あいつは上に気に入られてる」とか、人のせい何かのせい、そんなことばっかり言っていて、周りからは「そうじ…

【映画】「まごころを君に(アルジャーノンに花束を)(1968)」 これは私たちの物語。映画化と、原作のこと。

私は高校生くらいの時にこの作品を読んで、感動したのと同時に「なんて恐ろしい」と心底悶えたのは、自分の未来が見えたような気がしたからでした。 人は誰でも赤ちゃんからスタートして、成長して、頭もよくなって、色々なことを判断することができるように…

【映画】「アウトサイダー(1983)」 遥か遠く懐かしい、80年代不良少年青春映画の代表格

マット・ディロンがスターだったのも短い期間だった。アメリカでも不良の時代は終わったらしく、その後はもういない。不良の概念が、ロックからHIPHOPに変わってしまった。 でも、私はロックな不良たちを忘れないぞ (`^´)ワスレナイ!

【映画】「市民ケーン(1941)」 一作で3度楽しめる。知れば知るほど楽しめる、映画史上最高のゴシップ映画【傑作】

当時若干25歳の若者で、しかも映画など一度も撮ったことがないばかりか出演したこともないオーソン・ウェルズが、初監督にしてあらゆる映画手法を取り入れて撮影し映画史に輝く名作と相成った、ウェルズの神がかり的な才能がさく裂している超傑作なのだった…

【映画】「ローラーボール(1975)」超巨大企業が世界中の人類を支配している、そういう世界線の映画。

この『ローラーボール』は、世界がいくつかの超巨大企業に支配されているところがミソ。資本主義を突き詰めた未来はすでに国家が意味をなさなくなっていて、企業が世界を支配しているというわけ。

【映画】「華氏451(1966)」 思考を放棄した人々。これはもはや私たちの物語。

この映画で人々は、惚けたようにテレビの前に座り続け、テレビが言う事を信じ切って疑問を抱かない。思考することを放棄し、何に対しても疑問を抱かずただ言うなりになっていて、その代表であり象徴がモンターグの妻リンダなのだ。

【映画】「ビッグ・トレイル(1930)」 ジョン・ウェイン(23歳)が格好良すぎた

登場人物たちの人間ドラマを描くことが目的というよりは、西部開拓時代に東から西へ西へと移動していった人々の ”旅そのもの” を描くために登場人物たちのドラマがある、といった感じだった。西部開拓時代そのものを描くことがテーマだと思う。

【映画】「類猿人ターザン(1932)」 ジョニー・ワイズミュラーが美しい。ワイズミュラー版ターザン第一作目

映画半ばあたりにライオンと12分間もの格闘シーンがあるけれど、これ本当に格闘してない? 本物のライオンとプロレスですよ、レスリングですよ、がっぷり四つの相撲ですよ。迫力満点。これどうやって撮影したんだろう。ターザン、途中で腕、喰われてたけど。

【映画】「救命艇(1944)」これも一種の密室劇。ヒッチコック監督作品。

この映画はアルフレッド・ヒッチコック監督の渡米後7作目の作品で、大西洋上のボートの上だけでドラマが繰り広げられる一種の密室劇であり、サバイバル映画であり、サスペンス映画でもある。

【映画】「フリークス(1932)」この映画が問題作であることが問題

この冒頭の説明にある通り、おそらく二度と映画化されることはないだろう。実際に映画が公開された時はショックで流産した人がいたと言われるほどの騒ぎになり、監督は干され、イギリスでは30年間も上映禁止作品となった。 私は20代の頃に映画館でリバイバル…

【映画】「ノートルダムのせむし男(1939)」 フロロの ”悪魔の論理” が炸裂する、チャールズ・ロートン版

ロン・チェイニー版とくらべて細かい違いは多々あるが(フィーバスが死んでカジモドが死なないとか)、そんなことよりも周辺の人物、ルイ11世やフロロ伯爵、詩人グランゴアルなどの人物像が詳細に語られていることと、ルイ11世治下のパリの様子や時代背景が…

【映画】「ガス燈(1944)」~自分で自分を信じられなくなる恐怖。テーマは心理虐待。

心理虐待が本作のテーマ。全く正常な人に対して様々な小細工をし、本人にも周囲にも、あたかもその人が異常であるかのように思わせて精神的に追い詰めていく虐待手法を、心理学用語で「ガスライティング」というらしいが、それはこの映画の題名「GASLIGHT(…

【映画】「80日間世界一周(1956)」 ~見どころはフォッグとパスパルトゥとエンディング~

「風呂の水は40センチでなければいけません。ピッタリにです。 朝食のトーストの温度は28度です。ピッタリに。」 ~フォッグの元執事、退職の理由より~

【映画】「M(1931)」 ピーター・ローレ主演の傑作 ~頭がおかしいと無罪ですか。法の矛盾を問いただす~

サントラのない本作。流れる音楽は「口笛」。SF映画の金字塔「メトロポリス」を撮影した監督フリッツ・ラング初のトーキー作品。サイコ・サスペンスのはしり。 まだ若かりしピーター・ローレが27歳で主演した出世作。特徴的なギョロ目で、一度見たら忘れない…

【映画】「地球の危機(1961)」 ~TVシリーズ『原子力潜水艦シービュー号』の元ネタ~

このタイミングで巨大タコ登場 (; ・`д・´) はオドロキ。そして意外な真犯人。そうきましたかあ。科学的なのかなんなのか良く分からないところも多々ありながらも、娯楽作としては楽しめる。

【映画】「赤い靴(1948)」 〜ヴィッキーを不幸にしたのは誰か〜 バレエ映画の最高峰

「結婚したプリマなどどうでもいい。彼女は終わった」レルモントフの台詞より この映画は、世俗の愛よりも、崇高な芸術の神に人生をささげるレルモントフと、芸術と女の幸せのはざまで苦悩する「赤い靴の少女」ヴィッキーの物語。そして愛の名のもとに女の才…

【映画】「第三の男(1949)」 アントン・カラスのツィターがうるさい、苦くて渋い、大人の映画

アントン・カラスのツィター演奏が「これでもかー、これでもかー」とうるさい映画。 そして、きわめて評価の高い「光と影の映像美」、抑制の取れた演出、人生や運命の苦さが光るストーリーで、「評判にたがわぬ渋い映画だなあ」と感心。昭和時代、名作映画ラ…

【映画】「マジック・ボーイ(1982)」 ~哀愁漂う80年代の隠れた佳作~

「自信を失ったときは、黙って反対の方角を指さすのだ」 奇術師ハリー・ブラックストン 青春ドラマの隠れた佳作。私、この映画がほんとうに好きで好きで。「個人的超絶お気に入り10本」に入れると思う。

【映画】「海底2万マイル(1954)」ネモ艦長とネッド、そして題名の謎について

ジュール・ヴェルヌ原作の有名な小説を、ディズニーがみごとな特撮で映画化した海洋冒険映画の金字塔。1954年の作品だけど、ネモ船長が乗る潜水艦「ノーチラス号」の造形や内部の内装・美術がすばらしい。いかにも古き善き19世紀のスチーム・パンクなSF作品…

【映画】「地底探険(1959)」 ~ゲルトルードが最高~

主役のひとりが全盛期のパット・ブーン。 いかにも優等生的な甘いマスクで、嫌味が全然ない男なのだった。劇中では歌も聴かせてくれるぞ! だいぶお馬鹿な役で、科学者になろうという男とは思えないドジっ子ぶり。穴には落ちるし、塩の流砂には自分から飛び…

【映画】「少年と犬(1975)」 マッド・マックス2の元ネタ

映画「マッド・マックス2」(1981)に影響を与えたと言われる作品。「世界の中心で愛を叫んだけもの」でおなじみハーラン・エリスンの原作で、核戦争で滅びかけた近未来が舞台。