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好きな映画と、本と、あれこれ考えた事のための覚書ブログです

映画 国別-アメリカ

【映画】「極北の怪異(極北のナヌーク)(1922)」~幸せとはなにか~

おすすめ度 ★★★★★怠けたら死ぬ世界。 今からちょうど100年前の1919年、カナダ極北の地、ハドソン湾の右岸ウンガヴァに住むエスキモー(イヌイット)の一家族、ナヌーク一家を一年かけて取材したもので、当時、英国ほどの広さの土地に、3000人ほどのエスキモ…

【映画】「黒猫の怨霊(1962)」 エドガー・アラン・ポー原作・短編オムニバス映画3本立て

おすすめ度 ★★★★ 結論から言うとこのDVDは掘り出し物だった。 ポー原作の短編小説から映画化された、3作品のオムニバス映画。 エドガー・アラン・ポー原作の映画をいくつか見たいと思って購入したもののひとつ。私は怖い映画が苦手で全く見ないのだけれど、…

【映画】「アトミック・カフェ(1982)」伝説的ドキュメンタリー映画 ~1mmも撮影していない異色作~

おすすめ度 ★★★★★ この映画のために撮影されたフィルムは1mmもなくて、過去の既出のニュース映像とかプロパガンダ映像とかラジオ音声などの記録映像を集めに集めて編集しただけ。映像だけでなく、流れる音楽も既出の商業音楽。そしてナレーションが一切ない…

【映画まとめ】「ケープ・フィアー(1991)」 と、そのオリジナル版「恐怖の岬(1962)」の両方を見た

オリジナルの方が★2つなのはいいとして、リメイク版が★2つなのは異論がある方も多いかもしれない。 なぜ★2つなのかというと、だってリメイク版はゾンビ映画なのかもしれないんだもん笑。 それも、サイコ → スリラー → ホラー → ゾンビ となって、最後はコメ…

【映画】「バワリイ(1933)」 男の友情が気持ちいい、人情コメディ映画の佳作。

おすすめ度 ★★★★ 今作は二人が主役ではなくて、ビアリーとジョージ・ラフトの男の友情物語。そしてやっぱりビアリーとクーパーくんの友情物語でもあるという、二組の男の友情物語なのだ。 これがとても気持ちいい友情映画だったので、自信持ってお勧めしたい…

【映画】「デストラップ 死の罠(1982)」この顔ぶれで面白くならないわけがない。

おすすめ度 ★★★★ 原作はアイラ・レヴィン、監督はシドニー・ルメット、主演はマイケル・ケイン。このメンツで面白くならないわけがない。 舞台劇のようにほぼワン・シチュエーションと言っていい設定で、主な登場人物が4人と少ないから実に分かりやすくって…

【映画】「フォーリング・ダウン(1993)」 サイコ野郎のわらしべ長者。ひたすらマイケル・ダグラスが楽しめる。

おすすめ度 ★★★★ バットがバタフライナイフになり、マシンガンになり、バズーカになり、、、、 これはサイコ野郎のわらしべ長者。マイケル・ダグラス演ずる主人公の、すごくまともなところとキレ飛んだサイコぶりの振り幅が怖い。 そしてアメリカ社会が病み…

【映画】「ジェリー・ルイスの底抜け大学教授(1963)」 自分を愛そう! ほんとそう。

おすすめ度 ★★★この映画を簡単に一言で言えば、かの有名なロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説『ジキル博士とハイド氏』の翻案です。 引用:「自分を愛そう 長く付き合うんだから 自分で自分を嫌っていては人生は悲惨だよ」 ジェリー・ルイス このセリ…

【映画】「ジェニイの肖像(1948)」 不思議な運命に取りつかれた男の、素晴らしくロマンティックな物語。

おすすめ度 ★★★★ これは不思議な運命に取りつかれた男の、素晴らしくロマンティックな物語。ちょっとSF風で、映画『ある日どこかで(1980)』を思い出す。あれが好きなら、これも好きに違いない、そんな映画。主役のイーベンを演じたのはジョゼフ・コットン…

【映画】「笑ふ男(1928)」 傑作。映画にセリフはいらないのかも。

おすすめ度 ★★★★★ バットマンに出てくるあのジョーカーのインスピレイションの源として有名だけど、そんなことはどうでもいい。 そんなうんちくとはまるで関係なく、この映画はとても悲しくて、とても美しくて、とても素晴らしい。 おとぎ話のような明快なス…

【映画】『チャンプ(1931)』 ダメ父なんだけど、いい父親。そんな傑作。

おすすめ度 ★★★★★ 元世界チャンピオンの落ちぶれたボクサーと、彼を支える健気な息子の親子愛物語。息子のディンク役のジャッキー・クーパーが当たり役で、大人顔負けの演技が光る。この映画はリメイクされていて、映画ファンにとっては「1979年に大ヒットし…

自覚がない人 〜出世しない男の出世しない理由〜 

本当にダメな人は「自覚すらない」ということは大いに考えられます。「自分は評価されていない」とか「なんであいつが課長で俺はうんぬん」とか「あいつは上に気に入られてる」とか、人のせい何かのせい、そんなことばっかり言っていて、周りからは「そうじ…

【映画】「まごころを君に(アルジャーノンに花束を)(1968)」 これは私たちの物語。映画化と、原作のこと。

おすすめ度 ★★★ 私は高校生くらいの時にこの作品を読んで、感動したのと同時に「なんて恐ろしい」と心底悶えたのは、自分の未来が見えたような気がしたからでした。 人は誰でも赤ちゃんからスタートして、成長して、頭もよくなって、色々なことを判断するこ…

【映画】「アウトサイダー(1983)」 遥か遠く懐かしい、80年代不良少年青春映画の代表格

おすすめ度 ★★★ マット・ディロンがスターだったのも短い期間だった。アメリカでも不良の時代は終わったらしく、その後はもういない。不良の概念が、ロックからHIPHOPに変わってしまった。 でも、私はロックな不良たちを忘れないぞ (`^´)ワスレナイ!

【映画】「市民ケーン(1941)」 一作で3度楽しめる。知れば知るほど楽しめる、映画史上最高のゴシップ映画【傑作】

おすすめ度 ★★★★★ 当時若干25歳の若者で、しかも映画など一度も撮ったことがないばかりか出演したこともないオーソン・ウェルズが、初監督にしてあらゆる映画手法を取り入れて撮影し映画史に輝く名作と相成った、ウェルズの神がかり的な才能がさく裂している…

【映画】「ローラーボール(1975)」超巨大企業が世界中の人類を支配している、そういう世界線の映画。

おすすめ度 ★★☆ この『ローラーボール』は、世界がいくつかの超巨大企業に支配されているところがミソ。資本主義を突き詰めた未来はすでに国家が意味をなさなくなっていて、企業が世界を支配しているというわけ。

【映画】「スーパーマンⅣ 最強の敵(1987)」 ひどく特撮がしょぼくなる

おすすめ度 ★★★★どした、制作陣。 映画が始まってすぐ、スーパーマンがこっちに向かって飛んでくるシーンで早くも「ありゃ?」と思うこと請け合い。なんかバカに特撮がしょぼくなってるような・・・特撮と言っても「合成」で、光の当たり具合が不自然で偽物…

【映画】「ビッグ・トレイル(1930)」 ジョン・ウェイン(23歳)が格好良すぎた

おすすめ度 ★★★ 登場人物たちの人間ドラマを描くことが目的というよりは、西部開拓時代に東から西へ西へと移動していった人々の ”旅そのもの” を描くために登場人物たちのドラマがある、といった感じだった。西部開拓時代そのものを描くことがテーマだと思う…

【映画】「スーパーマンⅢ 電子の要塞(1983)」見どころはクラークの浮気と、やさぐれるスーパーマン

おすすめ度 ★★★ クリストファー・リーヴ版スーパーマン・シリーズの第3作目。 今回はⅠ、Ⅱとは打って変わって、クラーク以外のメンツが大分違くて、悪役も違えば、なんとヒロインも違う。 見どころはクラークがロイス以外の女にふらふらとしてしまい、なんと…

【映画】「スーパーマンⅡ 冒険編(1980)」 クラーク、割と軽い男だったことが発覚

おすすめ度 ★★★ パート2の見所は、クラーク・ケントが自分をスーパーならしめている能力を「ボクは愛に生きる!」と言って意外とあっさり放棄して、母ちゃんを「え、あなたマジで? 困惑~」みたいに驚かせていたことと、そのお相手ロイス・レインとラブラ…

【映画】「スーパーマン(1978)」 宇宙で一番孤独なヒーロー

おすすめ度 ★★ スーパーマンはなにか気になって、数年ごとになんとなく見直してしまうし、新作が公開されると「見ておこう」という気になる。あのスーパーマンのロゴを見ると胸が少しだけ熱くなる。 スーパーマンが虚空を飛んでいる姿を見ると、やっぱり胸が…

【映画】「類猿人ターザン(1932)」 ジョニー・ワイズミュラーが美しい。ワイズミュラー版ターザン第一作目

おすすめ度 ★★★★★ 映画半ばあたりにライオンと12分間もの格闘シーンがあるけれど、これ本当に格闘してない? 本物のライオンとプロレスですよ、レスリングですよ、がっぷり四つの相撲ですよ。迫力満点。これどうやって撮影したんだろう。ターザン、途中で腕…

【映画】「救命艇(1944)」これも一種の密室劇。ヒッチコック監督作品。

おすすめ度 ★★★ この映画はアルフレッド・ヒッチコック監督の渡米後7作目の作品で、大西洋上のボートの上だけでドラマが繰り広げられる一種の密室劇であり、サバイバル映画であり、サスペンス映画でもある。

【映画】「フリークス(1932)」この映画が問題作であることが問題

おすすめ度 ★★★★★ この冒頭の説明にある通り、おそらく二度と映画化されることはないだろう。実際に映画が公開された時はショックで流産した人がいたと言われるほどの騒ぎになり、監督は干され、イギリスでは30年間も上映禁止作品となった。 私は20代の頃に…

【映画】「泳ぐひと(1968)」主人公の自己欺瞞が暴かれていく~詳しいあらすじと解釈~

おすすめ度 ★★★★★ 主役で出ずっぱりのバート・ランカスターは最初から最後まで海パン一丁の衣装代いらず。このころ55歳くらい。 ある男が、知人のプールからプールへ泳ぎ渡りながら自宅へ帰ろうと思いついて実行するが、徐々に自分を取り巻く世界がうねうね…

【映画】「ノートルダムのせむし男(1939)」 フロロの ”悪魔の論理” が炸裂する、チャールズ・ロートン版

おすすめ度 ★★★★★ ロン・チェイニー版とくらべて細かい違いは多々あるが(フィーバスが死んでカジモドが死なないとか)、そんなことよりも周辺の人物、ルイ11世やフロロ伯爵、詩人グランゴアルなどの人物像が詳細に語られていることと、ルイ11世治下のパリの…

【映画】「レディホーク(1985)」~RPG好きにおすすめの、中世ロマンティック・ファンタジー~

おすすめ度 ★★★ めちゃくちゃクズな司教から動物になる呪いをかけられてしまった騎士と伯爵令嬢と、それに巻き込まれたコソ泥が主役のファンタジー。戦いの場面は少なめ。

【映画】「ガス燈(1944)」~自分で自分を信じられなくなる恐怖。テーマは心理虐待。

おすすめ度 ★★★★★ 心理虐待が本作のテーマ。全く正常な人に対して様々な小細工をし、本人にも周囲にも、あたかもその人が異常であるかのように思わせて精神的に追い詰めていく虐待手法を、心理学用語で「ガスライティング」というらしいが、それはこの映画の…

【映画】「雨に唄えば(1952)」〜ジーン・ケリーを見てるとすごく元気になる〜

おすすめ度 ★★★★ のっけから笑わせてくれる、MGMミュージカルの名作コメディ。映画がサイレントからトーキーへと移り変わるはざまの騒動を描いた作品というだけでも期待できるが、その上ジーン・ケーリーやジーン・ヘイゲン、ドナルド・オコナーら芸達者な出…

【映画】「80日間世界一周(1956)」 ~見どころはフォッグとパスパルトゥとエンディング~

おすすめ度 ★★★★★ 「風呂の水は40センチでなければいけません。ピッタリにです。 朝食のトーストの温度は28度です。ピッタリに。」 ~フォッグの元執事、退職の理由より~