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割と自己流で生きています

映画 国別-アメリカ

【映画】「タイム・マシン(1960)」前向きな結末が胸アツな、希望のタイム・マシン 

おすすめ度 ★★★ 「ミニチュア・タイムマシン作る方が難しくね?」とか「マッチを擦ってるけど、さっき水に飛び込んでたような・・・」とか「薪もまた随分と一か所に集まってるなー。しかもえらくキレイな薪だな」とか思ってはいけません。

【映画】「幻の女(1944)」映画化に不向きな小説の、映画化

原作が超有名な、ウィリアム・アイリッシュ「幻の女」(1942)の映画化。原作は映画化に不向きだと私は思っていて、それの映画化だから、たぶんうまくいってはいないだろうと予測。だから全然期待しないで見た。

【映画】「オズの魔法使 (1939)」~自分には何かが足りないと思ってる人へ~

おすすめ度 ★★★★ 監督のヴィクター・フレミングは同じ年に「風と共に去りぬ」を制作している(信じられる?)現実の世界は「セピア色」、魔法の国は「カラー」で撮影されている。魔法の国に到着し、セピア色のドロシーがドアを開けると、そこには総天然色の…

仲間選びは慎重に。【映画】『現金に体を張れ(1956)』キューブリックの監督デビュー作

おすすめ度 ★★★ ドライな演出が光る作品。後半に行くにしたがってグイグイとスリルを上げていく。派手なアクションは無く、プロットと演出で緊張感を出すタイプの映画。 登場人物の誰にも感情移入しない冷徹な目線が、キューブリックは最初からキューブリッ…

【映画】「ヒズ・ガール・フライデー(1940)」 ~早送りか! マシンガン・トークが冴えわたる~

おすすめ度 ★★★ ほとんどのシーンが、二人両方かどっちか片方の出演シーンで、しかもずっと喋っている。会っても電話でも、とにかく早口で喋りたてる。まるで早送り。1.25倍速ってこんくらいかなって (適当)。 ロザリンド・ラッセルって喋りで有名

【映画】「地球の静止する日(1951)」宇宙人に説教される

おすすめ度 ★★ 宇宙人クラトゥと宇宙警察ロボットのゴートが、宇宙をはるばる地球まで説教しにやって来るという話。かなり真面目なSFで、見ていて楽しい娯楽作というよりも、平和プロパガンダ映画みたいな作品だった。

【映画】「タイタニックの最期(1953)」 上流階級の美学が光る、大人のタイタニック

おすすめ度 ★★★★ 素晴らしかった。感動した。やはりどうしてもあの大ヒット作、ジェームズ・キャメロン版『タイタニック(1997)』と比較してしまうが、全く引けを取らない名作だと思った。 特に主人公スタージェスの人物像がいい。頑固で傲慢な上流階級の男…

【映画】「サムソンとデリラ(1949)」もの凄く詳しいあらすじと、ヘディ・ラマーの波乱万丈ぶり

おすすめ度 ★★★★★ かなりそっけない聖書の記述を、設定などを若干脚色した結果、実に身近でわかりやすい娯楽スペクタクル作品に仕上がっている。そして面白い。 楽しく教養がついて、かなりオススメ。

【映画】「大空港 (1970)」~忘れられがちだけど傑作~ パニック映画のはしり

おすすめ度 ★★★★ 災害や大事件、未曽有の大惨事などに巻き込まれて大騒ぎしてドカーン、ワー!キャー!阿鼻叫喚! CG、特撮、てんこ盛り! みたいなアトラクション・ムービーではなく、映画のほとんどの時間をドラマ部分に費やしている。

【映画】「夢のチョコレート工場(1971)」 チャーリーが健気で愛おしい、バートン&ジョニデ版のオリジナル

おすすめ度 ★★★★ 主人公チャーリーの健気な優しさが心に響く、コメディタッチでミュージカル仕立てのファンタジー。良くも悪くもいかにも70年代的セットで、けばけばしくも摩訶不思議な世界を表現しています。

つまづく人々。【映画】「廿日鼠(はつかねずみ)と人間(1939)」

おすすめ度 ★★★★ 映画は、追っ手から逃れるべく森を走るジョージとレニーの姿から始まる。 この始まり方は良かった。映画の良し悪しは開始5分10分であらかた分かる。この演出を見ただけで「あ、期待できるな」と思った。

【映画】「陽気な街(1937)」 恋をするって、美しいのね

おすすめ度 ★★★★★「ド派手で大掛かりで豪華絢爛で荒唐無稽」な内容ではなく、割かし地味目なラブ・コメだった。でも普通だなと思いきや、見終わった後もずっと胸のあたりがあったかいような、後で思い出しても胸があったかくなるような、個人的には胸アツの…

【映画】「白い恐怖 (1945)」 割と突っ込める、ラブ・サイコスリラー 

おすすめ度 ★★★ 私はバーグマンは大根だと思っている訳なんだが、今作でのあの顔は恋には落ちてるね。だって見ていて恥ずかしいもん。だから見るべき作品を見れば、バーグマンも世間の評判通り名女優なのかもしれない。 それにしても「あなたが好きよ」みた…

【映画】「プリースト判事(1934)」 映画を作るのが楽しくって仕方ないって感じのコメディ・ドラマ

おすすめ度 ★★★ たぶんそういうジャンルはないのだと思うけど、アメリカ映画には「いかにもアメリカ南部」といった作品がたくさんあって、「アメリカ南部もの」という一大ジャンルを築いていると言ってもいいと思う。

【映画】「郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)」 ゲイによるゲイのための胸アツなゲイ映画

おすすめ度 ★★★★★ 原作にはいない、登場した瞬間「おや? こいつゲイなのでは」と分かる男、スパニョールが出てくる。 原作ファンである身からすると、見てて正直「スパニョールって必要?」と思ったよね。この役、必要かなあ。 別に殺人に絡んでくるわけで…

【映画】「殺したいほど愛されて(1984)」 リメイクが大成功してる傑作コメディ

おすすめ度 ★★★★ プレストン・スタージェス監督の『殺人幻想曲(1948)』のリメイク。リメイク作品を見ると「オリジナルの方が良かった」と思うことも多いけど、今作はスタージェス監督へのリスペクトが感じられる、甲乙つけがたい良作。

【映画】「アラバマ物語(1962)」アティカスの善人ぶりが胡散臭い、アメリカ映画の大傑作

おすすめ度 ★★★★ テーマは重いが難しい物語ではないし、物語がうまくできていて南部の町や大人たちの様子が子供たちの目線で描かれているため、スムーズに世界に入り込める。

【映画】「ショック集団(1963)」 果たして狂気は伝染するのか。

おすすめ度 ★★★ 「私はアメリカ主義者、白人至上主義だ! 聞け、同胞よ! アメリカは白人のものだ! 石を投げ、爆弾を投げつけるのだ! 黒人の外国人どもを吹き飛ばせ!

【映画】「殺人幻想曲(1948)」 ご都合主義のミルフィーユや! プレストン・スタージェス監督のドタバタ・コメディ~

おすすめ度 ★★★★ この作品をリメイクした『殺したいほど愛されて(1984)』がもの凄く面白い映画なので、そのオリジナルの方を見てみた。このオリジナルは当時そこそこコケたらしい。 主人公のアルフレッドは世界的に有名な指揮者。若くて美しい妻ダフネをも…

【映画】「フラッシュ・ゴードン(1980)」ジョージ・ルーカスが作りたかったアメコミ・スペース・オペラ

おすすめ度 ★★「フラッシュ! ア~ア~!」というクイーンの主題歌も有名な、アメコミ・スペース・オペラ作品。 最初ジョージ・ルーカスが映画化を希望していて、それが叶わなかったから『スター・ウォーズ(1977)』を制作したという曰くありの映画。これが…

【映画】「ハロルドとモード(1971)」 名作かもしれないけど、嫌いな映画。

おすすめ度 ★★★ 刺さる人にはめちゃくちゃ刺さる、刺さらない人には全く刺さらず途中で見るのをやめたくなる作品だと思う。実際どうも私には刺さらない。ユーモアもあるし、テーマも深遠だし、登場人物のキャラも立ってるし、全体的に良い映画だと思うんだけ…

【映画】「周遊する蒸気船 (1935)」~蒸気船レースが超レアなドタバタ・コメディ~

おすすめ度 ★★★★ 日本でご存知の方は少ないでしょうが、当時のアメリカの国民的大スター、ウィル・ロジャース主演の蒸気船レース映画です。 レース映画は数あれど、蒸気船でレースするというのが極めてレアで、その壮大さと馬鹿馬鹿しさで爆笑することをお約…

【映画】「宇宙戦争(1953)」 話せば分かる・・・わけがない。SF古典小説の映画化で映画も古典。

おすすめ度 ★★ 「火星人=タコ型」のイメージを私たち人類に植え付けたことでも有名な、あまりにも有名な名作SF古典小説である H・G・ウェルズ原作『宇宙戦争』の映画化作品。 原作は結構しんどい作品でメンタルにくる。宇宙人に根絶やしにされそうな危機を…

【映画】「極北の怪異(極北のナヌーク)(1922)」~幸せとはなにか~

おすすめ度 ★★★★★怠けたら死ぬ世界。 今からちょうど100年前の1919年、カナダ極北の地、ハドソン湾の右岸ウンガヴァに住むエスキモー(イヌイット)の一家族、ナヌーク一家を一年かけて取材したもので、当時、英国ほどの広さの土地に、3000人ほどのエスキモ…

【映画】「黒猫の怨霊(1962)」 エドガー・アラン・ポー原作・短編オムニバス映画3本立て

おすすめ度 ★★★★ 結論から言うとこのDVDは掘り出し物だった。 ポー原作の短編小説から映画化された、3作品のオムニバス映画。 エドガー・アラン・ポー原作の映画をいくつか見たいと思って購入したもののひとつ。私は怖い映画が苦手で全く見ないのだけれど、…

【映画】「アトミック・カフェ(1982)」伝説的ドキュメンタリー映画 ~1mmも撮影していない異色作~

おすすめ度 ★★★★★ この映画のために撮影されたフィルムは1mmもなくて、過去の既出のニュース映像とかプロパガンダ映像とかラジオ音声などの記録映像を集めに集めて編集しただけ。映像だけでなく、流れる音楽も既出の商業音楽。そしてナレーションが一切ない…

【映画まとめ】「ケープ・フィアー(1991)」 と、そのオリジナル版「恐怖の岬(1962)」の両方を見た

オリジナルの方が★2つなのはいいとして、リメイク版が★2つなのは異論がある方も多いかもしれない。 なぜ★2つなのかというと、だってリメイク版はゾンビ映画なのかもしれないんだもん笑。 それも、サイコ → スリラー → ホラー → ゾンビ となって、最後はコメ…

【映画】「バワリイ(1933)」 男の友情が気持ちいい、人情コメディ映画の佳作。

おすすめ度 ★★★★ 今作は二人が主役ではなくて、ビアリーとジョージ・ラフトの男の友情物語。そしてやっぱりビアリーとクーパーくんの友情物語でもあるという、二組の男の友情物語なのだ。 これがとても気持ちいい友情映画だったので、自信持ってお勧めしたい…

【映画】「デストラップ 死の罠(1982)」この顔ぶれで面白くならないわけがない。

おすすめ度 ★★★★ 原作はアイラ・レヴィン、監督はシドニー・ルメット、主演はマイケル・ケイン。このメンツで面白くならないわけがない。 舞台劇のようにほぼワン・シチュエーションと言っていい設定で、主な登場人物が4人と少ないから実に分かりやすくって…

【映画】「フォーリング・ダウン(1993)」 サイコ野郎のわらしべ長者。ひたすらマイケル・ダグラスが楽しめる。

おすすめ度 ★★★★ バットがバタフライナイフになり、マシンガンになり、バズーカになり、、、、 これはサイコ野郎のわらしべ長者。マイケル・ダグラス演ずる主人公の、すごくまともなところとキレ飛んだサイコぶりの振り幅が怖い。 そしてアメリカ社会が病み…