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割と自己流で生きています

映画 年代別-外国映画 1930年代

【映画】「オズの魔法使 (1939)」~自分には何かが足りないと思ってる人へ~

おすすめ度 ★★★★ 監督のヴィクター・フレミングは同じ年に「風と共に去りぬ」を制作している(信じられる?)現実の世界は「セピア色」、魔法の国は「カラー」で撮影されている。魔法の国に到着し、セピア色のドロシーがドアを開けると、そこには総天然色の…

つまづく人々。【映画】「廿日鼠(はつかねずみ)と人間(1939)」

おすすめ度 ★★★★ 映画は、追っ手から逃れるべく森を走るジョージとレニーの姿から始まる。 この始まり方は良かった。映画の良し悪しは開始5分10分であらかた分かる。この演出を見ただけで「あ、期待できるな」と思った。

【映画】「陽気な街(1937)」 恋をするって、美しいのね

おすすめ度 ★★★★★「ド派手で大掛かりで豪華絢爛で荒唐無稽」な内容ではなく、割かし地味目なラブ・コメだった。でも普通だなと思いきや、見終わった後もずっと胸のあたりがあったかいような、後で思い出しても胸があったかくなるような、個人的には胸アツの…

【映画】「プリースト判事(1934)」 映画を作るのが楽しくって仕方ないって感じのコメディ・ドラマ

おすすめ度 ★★★ たぶんそういうジャンルはないのだと思うけど、アメリカ映画には「いかにもアメリカ南部」といった作品がたくさんあって、「アメリカ南部もの」という一大ジャンルを築いていると言ってもいいと思う。

【映画】「バルカン超特急(1938)」チャータースとカルディコット初登場作品

おすすめ度 ★★★★ 知り合いの老婦人と一緒に列車に乗った若き女性。ところがその老婦人が失踪してしまい、しかも他の乗客から「そんな客は乗っていない」と言われてしまう。ヒッチコックお得意のハラハラドキドキのサスペンスながら、ユーモアもたっぷり。お…

【映画】「周遊する蒸気船 (1935)」~蒸気船レースが超レアなドタバタ・コメディ~

おすすめ度 ★★★★ 日本でご存知の方は少ないでしょうが、当時のアメリカの国民的大スター、ウィル・ロジャース主演の蒸気船レース映画です。 レース映画は数あれど、蒸気船でレースするというのが極めてレアで、その壮大さと馬鹿馬鹿しさで爆笑することをお約…

【映画】「来るべき世界(1936)」 この未来はユートピアなのか、ディストピアなのか

おすすめ度 ★★★★数年前は「思想が浅いから革命出来ないのでは」と思ったテオトコプロスだけれど、もしかするとこのやり方で革命、可能かも。 実は小難しい理屈が大衆を動かすのではなく、この程度の分かりやすい主張だからこそ人々を動かすのかも。 彼はもし…

【映画】「バワリイ(1933)」 男の友情が気持ちいい、人情コメディ映画の佳作。

おすすめ度 ★★★★ 今作は二人が主役ではなくて、ビアリーとジョージ・ラフトの男の友情物語。そしてやっぱりビアリーとクーパーくんの友情物語でもあるという、二組の男の友情物語なのだ。 これがとても気持ちいい友情映画だったので、自信持ってお勧めしたい…

【映画】『チャンプ(1931)』 ダメ父なんだけど、いい父親。そんな傑作。

おすすめ度 ★★★★★ 元世界チャンピオンの落ちぶれたボクサーと、彼を支える健気な息子の親子愛物語。息子のディンク役のジャッキー・クーパーが当たり役で、大人顔負けの演技が光る。この映画はリメイクされていて、映画ファンにとっては「1979年に大ヒットし…

【映画】「ビッグ・トレイル(1930)」 ジョン・ウェイン(23歳)が格好良すぎた

おすすめ度 ★★★ 登場人物たちの人間ドラマを描くことが目的というよりは、西部開拓時代に東から西へ西へと移動していった人々の ”旅そのもの” を描くために登場人物たちのドラマがある、といった感じだった。西部開拓時代そのものを描くことがテーマだと思う…

【映画】「類猿人ターザン(1932)」 ジョニー・ワイズミュラーが美しい。ワイズミュラー版ターザン第一作目

おすすめ度 ★★★★★ 映画半ばあたりにライオンと12分間もの格闘シーンがあるけれど、これ本当に格闘してない? 本物のライオンとプロレスですよ、レスリングですよ、がっぷり四つの相撲ですよ。迫力満点。これどうやって撮影したんだろう。ターザン、途中で腕…

【映画】「フリークス(1932)」この映画が問題作であることが問題

おすすめ度 ★★★★★ この冒頭の説明にある通り、おそらく二度と映画化されることはないだろう。実際に映画が公開された時はショックで流産した人がいたと言われるほどの騒ぎになり、監督は干され、イギリスでは30年間も上映禁止作品となった。 私は20代の頃に…

【映画】「ノートルダムのせむし男(1939)」 フロロの ”悪魔の論理” が炸裂する、チャールズ・ロートン版

おすすめ度 ★★★★★ ロン・チェイニー版とくらべて細かい違いは多々あるが(フィーバスが死んでカジモドが死なないとか)、そんなことよりも周辺の人物、ルイ11世やフロロ伯爵、詩人グランゴアルなどの人物像が詳細に語られていることと、ルイ11世治下のパリの…

【映画】「M(1931)」 ピーター・ローレ主演の傑作 ~頭がおかしいと無罪ですか。法の矛盾を問いただす~

おすすめ度 ★★★★★ サントラのない本作。流れる音楽は「口笛」。SF映画の金字塔「メトロポリス」を撮影した監督フリッツ・ラング初のトーキー作品。サイコ・サスペンスのはしり。 まだ若かりしピーター・ローレが27歳で主演した出世作。特徴的なギョロ目で、…