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割と自己流で生きています

映画 年代別-外国映画 1940年代

【映画】「幻の女(1944)」映画化に不向きな小説の、映画化

原作が超有名な、ウィリアム・アイリッシュ「幻の女」(1942)の映画化。原作は映画化に不向きだと私は思っていて、それの映画化だから、たぶんうまくいってはいないだろうと予測。だから全然期待しないで見た。

【映画】「ヒズ・ガール・フライデー(1940)」 ~早送りか! マシンガン・トークが冴えわたる~

おすすめ度 ★★★ ほとんどのシーンが、二人両方かどっちか片方の出演シーンで、しかもずっと喋っている。会っても電話でも、とにかく早口で喋りたてる。まるで早送り。1.25倍速ってこんくらいかなって (適当)。 ロザリンド・ラッセルって喋りで有名

【映画】「サムソンとデリラ(1949)」もの凄く詳しいあらすじと、ヘディ・ラマーの波乱万丈ぶり

おすすめ度 ★★★★★ かなりそっけない聖書の記述を、設定などを若干脚色した結果、実に身近でわかりやすい娯楽スペクタクル作品に仕上がっている。そして面白い。 楽しく教養がついて、かなりオススメ。

【映画】「白い恐怖 (1945)」 割と突っ込める、ラブ・サイコスリラー 

おすすめ度 ★★★ 私はバーグマンは大根だと思っている訳なんだが、今作でのあの顔は恋には落ちてるね。だって見ていて恥ずかしいもん。だから見るべき作品を見れば、バーグマンも世間の評判通り名女優なのかもしれない。 それにしても「あなたが好きよ」みた…

【映画】「郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)」 ゲイによるゲイのための胸アツなゲイ映画

おすすめ度 ★★★★★ 原作にはいない、登場した瞬間「おや? こいつゲイなのでは」と分かる男、スパニョールが出てくる。 原作ファンである身からすると、見てて正直「スパニョールって必要?」と思ったよね。この役、必要かなあ。 別に殺人に絡んでくるわけで…

【映画】「泣きぬれた天使(1942)」 やり甲斐が先か、愛が先か。それが問題だ。

おすすめ度 ★★★「耐えるのよ じっと耐えるの 世界が暗闇でも あなたの世界はきっと明るくなるわ 私たちに必要なのは 光と喜びよ 暗闇は消えるわ」 だけど私はジュヌヴィエーブに共感できなかった。 愛かなあ、それ。 それ、愛なのかなあ。

【映画】「殺人幻想曲(1948)」 ご都合主義のミルフィーユや! プレストン・スタージェス監督のドタバタ・コメディ~

おすすめ度 ★★★★ この作品をリメイクした『殺したいほど愛されて(1984)』がもの凄く面白い映画なので、そのオリジナルの方を見てみた。このオリジナルは当時そこそこコケたらしい。 主人公のアルフレッドは世界的に有名な指揮者。若くて美しい妻ダフネをも…

【映画】「ジェニイの肖像(1948)」 不思議な運命に取りつかれた男の、素晴らしくロマンティックな物語。

おすすめ度 ★★★★ これは不思議な運命に取りつかれた男の、素晴らしくロマンティックな物語。ちょっとSF風で、映画『ある日どこかで(1980)』を思い出す。あれが好きなら、これも好きに違いない、そんな映画。主役のイーベンを演じたのはジョゼフ・コットン…

【映画】「自転車泥棒(1948)」時の流れは残酷。映画のテーマが変わってしまった、戦後直後の大名作。

おすすめ度 ★★★ 真面目な、良い映画。文句などあろうはずがない。 ・・・あろうはずがなかったのだが、現実というものはさらに厳しかったらしい。 今回、ン十年ぶりに見てみたら、全く感動しない私がいた。

【映画】「市民ケーン(1941)」 一作で3度楽しめる。知れば知るほど楽しめる、映画史上最高のゴシップ映画【傑作】

おすすめ度 ★★★★★ 当時若干25歳の若者で、しかも映画など一度も撮ったことがないばかりか出演したこともないオーソン・ウェルズが、初監督にしてあらゆる映画手法を取り入れて撮影し映画史に輝く名作と相成った、ウェルズの神がかり的な才能がさく裂している…

【映画】「救命艇(1944)」これも一種の密室劇。ヒッチコック監督作品。

おすすめ度 ★★★ この映画はアルフレッド・ヒッチコック監督の渡米後7作目の作品で、大西洋上のボートの上だけでドラマが繰り広げられる一種の密室劇であり、サバイバル映画であり、サスペンス映画でもある。

【映画】「ガス燈(1944)」~自分で自分を信じられなくなる恐怖。テーマは心理虐待。

おすすめ度 ★★★★★ 心理虐待が本作のテーマ。全く正常な人に対して様々な小細工をし、本人にも周囲にも、あたかもその人が異常であるかのように思わせて精神的に追い詰めていく虐待手法を、心理学用語で「ガスライティング」というらしいが、それはこの映画の…

【映画】「赤い靴(1948)」 〜ヴィッキーを不幸にしたのは誰か〜 バレエ映画の最高峰

おすすめ度 ★★★★★ 「結婚したプリマなどどうでもいい。彼女は終わった」レルモントフの台詞より この映画は、世俗の愛よりも、崇高な芸術の神に人生をささげるレルモントフと、芸術と女の幸せのはざまで苦悩する「赤い靴の少女」ヴィッキーの物語。そして愛…

【映画】「オペラの怪人(1943)」 ファントム、クリスティーンの父になる ~クロード・レインズ版~

なんとファントム/エリックが、クリスティーンのおとうさんになっていた ( ゚Д゚) ガストン・ルルーもびっくりの大幅脚色。 そしてエリックは、シャンデリアを落とす時、糸のこでギコギコ切っていた。「おや?」と思ったね。わりと地味なことをするな。 他の…

【映画】「第三の男(1949)」 アントン・カラスのツィターがうるさい、苦くて渋い、大人の映画

おすすめ度 ★★★★ アントン・カラスのツィター演奏が「これでもかー、これでもかー」とうるさい映画。 そして、きわめて評価の高い「光と影の映像美」、抑制の取れた演出、人生や運命の苦さが光るストーリーで、「評判にたがわぬ渋い映画だなあ」と感心。昭和…