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古い映画感想ブログです。驚くほど忘れてしまうので備忘録として。

【映画】「ビッグ・トレイル(1930)」 ジョン・ウェイン(23歳)が格好良すぎた

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題名 ビッグ・トレイル
監督 ラオール・ウォルシュ
出演 ジョン・ウェイン、マルゲリーテ・チャーチル、エル・ブレンデル、タリー・マーシャル
上映時間 107分
制作年 1930年
制作国 アメリカ
ジャンル 西部劇、モノクロ


トーキーなのに、まるでサイレント映画のように中間字幕が入る映画は初めて見た。

世界初のトーキー映画と言われる作品が1927年の『ジャズ・シンガー』だから、いかにもサイレントからトーキーへと時代が移り変わっていく狭間の作品という感じで興味深かったし、中間字幕があることで「ストーリーや時代背景がわかりやすい」という効果もあったように思う。

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****** あらすじ ******

西部開拓時代。新たな土地を求める人々が、アメリカ中からミシシッピーに集結していた。そこへ旅を終えた男、ブレイク・コールマンが合流する。コールマンは、インディアンが殺害したように装って殺された友人の復讐のために犯人を探していた。

一方、ミシシッピー川に蒸気船が到着し人々が流れてくる。その中には良家の娘ルース・キャメロンと、船内で彼女を気に入り熱心に口説く男ソープがいた。ソープはルイジアナに農園を持つ裕福な男を演じてルースを口説いているが、実際は人を殺して絞首刑にされる寸前の無頼漢だった。

偶然ルースと知り合ったコールマンは彼女に恋をする。コールマンは、目指すべき新天地を決めかねている人々にオレゴンより北に素晴らしい土地があることを告げると、人々はそこを自分たちが求めていた土地であると確信し、半年以上かけて目指すことにする。

さらにコールマンは悪党のフラックと出会い、彼が友人を殺害した犯人ではないかとの疑いを持つ。フラックは牛の大群をオレゴンにある交易所まで運ぶ仕事を請け負っており、その旅に新天地を求めてオレゴンへ向かう人々も一緒について行くことになる。

友人殺しの復讐のチャンスを得るため、そしてルースを見守り彼女の愛を得るため、コールマンはその3000マイルの旅に同行することにする。
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映画は、ジョン・ウェイン演ずるコールマンの、彼の友人を殺害した悪党フラックへの復讐劇、その邪魔なコールマンを殺害しようと企むフラックとソープ、ヒロインであるルースをめぐるコールマンとソープの三角関係がからんで物語が進んでいく。

でも、そういった彼らのドラマを描くことが目的というよりは、西部開拓時代に東から西へ移動していった人々の旅そのものを描くために彼らのドラマがある、といった感じだった。西部開拓時代を描くことがテーマだと思う。


人々の一団はコールマンを道しるべにオレゴンの北にある新天地に向かい、長い旅の末にようやく目的地へたどり着くのだが、たくさんの牛や馬、幌馬車を従えて、河を渡り、木を伐りながら森を抜け、険しい断崖をくだり、乾いた荒野を乗り越え、猛吹雪の吹き荒れる雪山を越えていく。シャイアン族の襲撃にもあう。

馬に乗ったり幌馬車に乗ったりする馬を使った旅だけど、現代から見ればそれは「徒歩」と言ってもいいレベル。

聖書にある「出エジプト記」とかでイスラエルをうろうろしていたカナンびと(イスラエルびと?)と変わらないなあと思って、この時代くらいまでは人々の移動って、紀元前とそう変わらないのね、という感想を持った。

 

そしてそれらの旅のシーンは割と引きの映像が中心で、だから地味で淡々としていて、冷静に見られる感じ。「きゃー」とか「わー」とか「ひえー」とかそういう娯楽性が抑えられていて、私は好感を持った。


・・・だけど・・・崖くだり、無理だよー(恐)。 直角でしたよ。牛は大切な商品だからか一頭ずつ降ろす感じで丁寧だったけど、幌馬車なんか突き落としてる感じだったよ。人々はロープを使って崖を降りたりしていたけど・・・

仲間を大勢失ったであろう、過酷な旅だった。アメリカに渡ったピューリタンたちは、こんなふうに西へ西へとアメリカ中に広がっていったんだなあ。

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そして特筆すべきはジョン・ウェインの格好良さ!

ジョン・ウェインと言えばハリウッドの西部劇の代表格ともいえる大スターで、でも30歳を過ぎてスターになった人だからか、雑誌等で見るジョン・ウェインの姿はどれも「オジサマ」なのだった。

それも割と50代くらいに見える熟年レベルのオジサマ姿で中年太りぽいし、しかも個人的には「西部劇」とか「タフガイ系」はそれほど興味がないから割とスルーしてきていた。

今回「たまには西部劇でも」と思ってきまぐれに見てみたけど、西部劇がどうとか、映画がどうとかいうよりも、ジョン・ウェインが本当に格好良かった(笑)

この映画はあまりヒットしなかったようで、彼はこれではスターになれなかったみたいだけど、このジョン・ウェインは見る価値がある。

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背はどのくらいあるのか伺い知れないが、中肉中背という感じでスタイルもいいし、ややパーマがかった髪型も好ましい。

そして何よりむやみに笑わないところがいい。

この作品でのジョン・ウェインは笑わない訳ではないんだけど、日頃「男してる時」は別にそんなに笑ってない。だけど信頼しているジーン(じいさん)と話している時とか、恋したルースと話している時は嬉しくなっちゃって笑顔になる、っていう感じで良かった。

笑うとかわいい。これはあり。

やや活舌に難がありそうだけれど、そこは「それがタフガイ」ってことで良しとしよう。


というわけで、俄然ジョン・ウェインに感心を持つに至ったのでした。

若かりしジョン・ウェイン、要チェックと。( ..)φメモメモ

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