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古い映画感想ブログです。驚くほど忘れてしまうので備忘録として。

【映画】「オーメン3/最後の闘争(1981)」 なんなん、神。終始納得できないシリーズ完結編。

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題名 オーメン3/最後の闘争
監督 グレアム・ベイカー
制作 ハーヴェイ・バーンハード
製作総指揮 リチャード・ドナー
脚本 アンドリュー・バーキン
出演 サム・ニール、リサ・ハロー、ドン・ゴードン、ロッサノ・ブラッツィ
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
上映時間 108分
制作年 1981年
制作国 アメリカ
ジャンル ホラー、オカルト、アンチキリスト、キリスト教



なんなん、神。

ほんとなんなん。いきなりの説教。そして美味しいとこだけ独り占め。結構すべってたと思うけど。

ったく納得いかないな。言いたいことがいっぱいある。



****** あらすじ ******
パート2から20年後。悪魔の子ダミアンを殺せる唯一の方法である ”メギドの剣” がシカゴのソーン博物館で発見される。7本すべてが揃った剣は、イタリアのスビアコにある修道院にたどり着く。

”悪魔の子” ダミアン・ソーンは32歳。ソーン産業を継ぎ巨大企業へと成長させ、大統領の顧問も務めていた。ダミアンは七十人訳聖書の記述から、間もなくイギリスに新たな神の子が誕生することを知る。うまい具合に英国大使が謎の自殺を遂げたことと大統領の後押しもあって、まんまと英国大使に就任したダミアンは、神の子誕生を阻止すべく、かつて育ったイギリスの地へと降り立つ。

一方、天体観測所では、3月24日深夜に極めてまれな天体ショーが起ることが発見される。その日に新たな救世主が生まれることを知ったイタリア・スビアコ修道院のデ・カーロ神父は、”悪魔の子” ダミアンを亡き者にすべく、6人の修道僧たちに ”メギドの剣” を託す。デ・カーロ含む7人はそれぞれ剣を携えダミアン殺害へと向かうが全員失敗。父なるサタンとその子ダミアンの返り討ちにあってしまう。

3月24日、待望の ”救世主” がイギリス南部に生まれる。その瞬間、ダミアンも神の子が生まれたことを悟る。そして自分の力が徐々に弱まっていくのを感じたダミアンは、秘書のディーンに、3月24日の深夜にイギリスで生まれたすべての男子の殺害を命ずる。

一方ダミアンはパーティで出会ったニュース・キャスターのケイトの息子ピーターを自分の息子のように手なずけ、自分の手足として使い始める。ダミアンと深い関係になったケイトは、ダミアンの正体を知り、息子を取り戻そうとダミアンと対峙する。
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序盤からなんとも言えない盛り上がらなさぶりで、じわじわと滑稽な感じが漂ってきて、途中からはおバカ映画な気すらしてきた。おバカというよりは「間抜け」かも。


言いたいことが沢山あるので、できるだけ簡潔にぱっぱっぱと。


 

ということで、

①「神の使者」であるはずの修道士たちが間抜けすぎる

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7人の神の使者たち


・・・”サタンの子” を殺せる唯一の方法であり、唯一の武器である ”メギドの剣” を携えてダミアン抹殺に向かうという、まるで伝説の主人公、おとぎ話の主人公、映画の主人公(映画だけど)、RPGの勇者みたいな、すごく格好いいシチュエーションなのに、その絶好のチャンスを誰もモノにできないの(笑) どいつもこいつもお間抜けすぎて・・・ひとりめの宙吊りみたら、ドリフの長さんみたいに「ダメだこりゃ。ぶっぱぱぶっぱっぱ」って思っちゃったよ。

その後続く修道士たちも全く同じ。「出口がない!」じゃないよ、まったく。「何してんの神陣営」って思った。別の一人が持ってる ”メギドの剣” なんて曲がってたし。


②「サタンの子」ダミアンがしょぼすぎる

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ダミアンくん、31歳


かといってダミアンがすごく頼もしくて魅力的な悪魔の子だったか、と言えば、こちらもこちらでどうということもないのが悲しい。

「さぞかし魅力的な悪魔の子になって、人類を滅ぼそうとしたりなんかするのかしら」と思って見てみたら、ただ単に ”叔父さんの事業を継いだだけ”。ただの大企業の社長。悪魔の子にしちゃ、しょぼすぎないですか。だいぶがっかりしたよ。

そのうえ口にするのが、上院に立候補しようとか、国連ユース会議の代表権が欲しいなあとか、大統領にお願いしたりして・・・なんかみみっちい。

スケールが小さすぎませんかね。これじゃあせいぜい末は大統領になって・・・それでおしまいって感じじゃん。それじゃ普通の人と同じじゃん。つうかトランプの方がよっぽど悪魔的スケールがある気がするよ。

もっとダイナミックに、現実離れした超オカルト特撮映画に!! 人類阿鼻叫喚!!! みたいにしても、良かったと思うんだがなあ。

だいたい最後まで観ても、ダミアンが何をしたかったのか、わたしなぞには皆目見当がつかなかった。

何が目的だったんだろう?


③ サム・ニールも不適格、ミス・キャストな気がする

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ここ首かしげたのはよかった


設定もスケールがないけれど、サム・ニールにもスケールがなくて、ミスキャストだった気がする。

私、サム・ニールは好きなんだけど、彼のカリスマ性ってせいぜい「野心家の実業家」レベルで、到底「悪魔の子」みたいな華々しい煌びやかなスーパー・スターでは、ない。

だから役不足感が否めなくて・・・途中で ”十字架にかかるイエス像” に向かって、何やら芝居がかったセリフを長々と言ってたけど、セリフをモノにできてない感じがして説得力を感じなかった。セリフがツルツル滑ってる感じで、「なんかそれっぽいこと言ってるな」くらいにしか思えなくて、ぜんぜん印象に残らなかった。

パート2までの子役の方が、「少年が持つ純粋な残酷さ」を体現で来ていて余程クールでドライだった。

サム・ニールは良い俳優なんだけど、やはり合ってなかったんだと思う。もっとこう、人間を虫けらのように見つめてくれる、そんな俳優がよかったんじゃないかなあ。


④ 20年後って、間が空きすぎでは

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いつの間にこんなに信者を獲得したのかも分からない

 

ところで20年後って飛びすぎじゃない? 空白の20年に何があったのか気になるじゃん。

普通に考えて、大事な大事な時期なんじゃないかなあ。高校、大学、社会人と、人間が成長していく上で一番影響を受けやすい多感な時期なのに完全スルー。端折りすぎですがな。

前作で「重要人物」的に登場して、ダミアンに大きな影響を与えていそうだった、そしてその後も与えていきそうだったネフ軍曹とポール社長は姿も形もない。ネフ軍曹は学校の先生だから卒業しちゃえば「さようなら」でいいけど、ポールはどしたの。ソーン産業の社長だったんだよ。

自分が継ぐ時、殺したのかしら。殺したんでしょう?

そういうの見たかったなあ。


⑤ ラストのいきなりの神目線に衝撃。突然の ”神”賛美に困惑。

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このアングルは好きだった


パート1、パート2と、私がずーっと見守ってきたのはダミアンくんなんですけど。誕生からずっと見守ってきたのよ。


まあ正確に言えば、パート1はダミアンはまだ赤ちゃんみたいなもんだったし、主役はお父さん役のグレゴリー・ペックだったし、ペックは超大物スターだから、正直ペック目線で見た。それは認める。

それは認めるけど、パート2では完全にダミアン目線で見たよ。だってダミアンくんの「悪に目覚める青春!」みたいな、「極悪に目覚めちゃって僕どうしよう・・・」みたいな、そういう思春期にありがちな ”背徳感” いっぱいの感じ? そういう描き方してたから思いっきりダミアンくん目線になるじゃん。

だからパート3もそのつもりで見ていたし、神サイドの修道士たちがお間抜けさんばかりだったから気を抜いてたら、ラストのラストでいきなりの神目線

「鳩が豆鉄砲を食らったような」とはまさにこのこと。びっくりした。唐突(笑)

「ダミアンくんがんばれワクワク」だった私の気持ち、どうしてくれるの。


⑥ じゃあ、いったい神さまはずっと何をしていたのか

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子羊たちに失敗させすぎ

パート1でもパート2でも思ってたけど書かなかった、書かなかったけどずっと思っていたのが「いったい神さまはなにしてんの?」ということ。だって悪魔の子が生まれて着々と成長しているというのに何の手も打たないんですよ。放置。

パート1でもパート2でも、正義の味方っぽいのは大して出てこなくて、出てきても普通の人で、ダミアンの父なるサタンに歯が立つような大物じゃなくて、すぐに死んじゃう凡夫だったよ。

イエスもそうだし、父なるエホバも何してんの。忘れちゃってたのかしら。


・・・まあ、エホバさまはなあ・・・旧約の時も、エジプトで奴隷同然の扱いを受けている自分の民であるイスラエルびとを、結構長い間放置してぜんぜん忘れちゃってた前科があるからなあ・・・今回も「おっと最近ログインしてなかったけどどうなったかな?」って感じかなあ。でログインしてみたらいつのまにか悪魔の子が誕生しちゃってて暗躍してて、「いっけね助けなきゃ。・・・ってカード育ててねーじゃん。操作方法も忘れちゃったし。ちょっと待っててね、合成するから」って言って、急いで黙々と合成して、ようやくラストに「伝家の宝刀!SSR Lv100イエス・キリスト投入!」 イエスの影どーーーん、みたいな感じかしら。

それまで影も形もなかったのに、「え、いたの?」みたいな、「あ、ここで?」みたいな、「これイエス様さまが主役の話だったの?」みたいな、そんな唐突感だった。

しかもラストのおいしいとこだけ持っていこうみたいな、それもやたら壮大にドラマチックに登場してたからさ、無宗教の私はちょっと笑っちゃったよ。「でたー」って思って。「神wwwww」って。

私だったら恥ずかしくって、「ちょっとほんとすんません、今までたいしたことしてないのに。でもボク出る時どうしてもこう、光っちゃうんです。ほんと恥ずかしいんですけど、もじもじ」って、恥ずかしそうに出ていくね。頭掻きながらとかさ。テヘペロみたいな。

それを何が「見よ。ユダ族の獅子。メシアは御子として現れ、王者の王となり、永遠に世を治める。人の目から涙を全くぬぐい去り、もはや死もなく悲しみも痛みもない。先のものがすでに過ぎ去ったからである(ヨハネの黙示録21章)」だよ。

まー、堂々と。

いやいやいや、さぼってたでしょお。それを「僕のおかげで悪が滅びました。僕がやっつけましたー」ってキミ、完全放置してたんだからね。恥ずかしがるとこだよ。


ほんとなんなん。私には信仰はわからんなー。

 

 

 



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