エムログ

古い映画感想ブログです。驚くほど忘れてしまうので備忘録として。

【映画】「伝説のガンマン(1933)」 ギターを弾いて歌を歌うジョン・ウェイン26歳

f:id:msan1971:20200904233845j:plain



題名 伝説のガンマン
監督 R.N.ブラッドベリ
出演 ジョン・ウェイン、セシリア・パーカー
上映時間 55分
制作年 1933年
制作国 アメリカ
ジャンル 西部劇、アクション、モノクロ



ジョン・ウェインはのっけから、馬にまたがりギターを弾き、歌いながらの登場でびっくり。たぶん吹替。こういう感じの映画にも出てたのか。(゜-゜) フーン


そして最初のセリフが、目の前で倒れた保安官を抱えてからの「背中を撃たれている」だった。

「背中を撃たれている」と言葉で言う!! (゚д゚)!  


言うかなあ、普通。

私の目の前で人が倒れたとする。抱きかかえたら背中に血がついていてびっくり。ここで「背中を撃たれている」とか口に出して言うかなあ。

そう思った私は、そのセリフがなんだか説明っぽく感じてしまって、「おや? (゜-゜) ト書きを読んじゃったのかしら。これは先が思いやられるなあ」と思えて映画の行く先に不安を感じたけど、これがそんなことなくて意外と面白く見ることができた。

B級で、1時間の映画としては、よくまとまっていたのではないかなあ。


****** あらすじ ******
サウンダースが西部の荒野を馬にまたがりギター片手に歌っていると、目の前で老人が倒れこむ。老人は保安官バッジをつけ、背中を撃たれており、サウンダースは彼に水を与えて介抱する。

サウンダースがひとり町に着くと、町の水源を押さえて水を独占し住民の土地を奪おうとするキンケードと、彼の横暴に抵抗する人々が争っていた。おまけに山賊が現れ、町のキーパーソンであるデントンの金が頻繁に奪われる始末。

サウンダースは保安官が戻るまで町に滞在することにする。町の人々はワシントンにサウンダーズの悪事を告発した手紙を出し、捜査官が到着するのを待っている。サウンダースはその間、山賊を捕まえたり、水問題に取り組んだり、町の人々に知恵を授けたり、キンケードの手下と決闘したり、デントンの娘にホレられたり、町の守護神のように大活躍。

最後は水問題も解決し、キンケードは無一文になりやけくそになって死に、保安官も戻ってきて、サウンダースはデントンさんの娘と熱烈にキスをして、映画は終わる。
***********************


f:id:msan1971:20200904234124j:plain

歌っています



映画自体は割とよくできていて、町の人々がワシントンDC に捜査依頼をした手紙の伏線も効いているし、無駄なシーンも少なくてテンポもいいし、主人公は善人で登場しつつ「悪役かも」と疑いを持たれたりしてからの、でもやっぱり超いい人、みたいな、そういう定番の展開は安心感があって良かった(1時間映画なのでね)。

ジョン・ウェインは静かな佇まいで賢く、それでいて射撃の腕もすごくて、背も高くてスタイルもいいし、馬車に飛び乗って落ちそうになって馬車の下にしがみついて「危うし!」となってから上に這い上がるという、よくあるアクションシーンも披露してるし(スタントだろうけど)、西部劇らしく決闘シーンもあるし、乗馬シーンは当然板についているし、ちゃんと活躍していた。

悪役もしっかり悪役。キンケードは、いいところがひとつもないという徹底した守銭奴ぶり。これも分かりやすくていい。

つまり見ていて ”謎(悪い意味で)” とか ”変なところ” とか ”矛盾” とか、そういうのが無くて、定番の出来で良かったと思う。



強いて言えば、ジョン・ウェイン演ずる ”よそ者” サウンダースが、自然に、それはもうあまりにも自然にデントンさん宅に転がり込み、朝ごはんまで食べ、いつのまにか居座っているように見えること(笑)

「宿とかありませんか?」「ここに住んでいいよ」「ありがとうございます、じゃ御言葉に甘えて」みたいな会話、あったかなあ(なかったと思うのよ)。

娘を気に入って口説こうとしてるのかしらと思っちゃう。


f:id:msan1971:20200904234455j:plain




そして、「昔の映画だなあ、牧歌的でいいなあ」と思うのは、やっぱり「ミュージカルでもないのに歌いながら登場する」という、昔はよくあって、でも今では考えられない演出がされていたこと。

題名もよく見ると「Singin’ Sandy」って書いてあるしね。なんだかちょっと嬉しくなった。


通算4回歌っていたけど(ていうか間違いなく吹替だと思うけど)、

まずは登場シーン。冒頭でも触れたけど、白馬にまたがってギターを弾き弾き、バラードなのかしら、低音ボイスで歌いながらの登場。

次は、キンケードと用心棒が密談しているとどこからともなく歌だけが響いてくるという、歌声だけで登場。「あれはなんだ、誰だ」「分かりません」みたいになっていたけど、そりゃびっくりするよ。現実だったら、ちと怖いよ。しかも「銃弾がどうのこうの」「亡骸がどうした」みたいな歌詞だし。

3曲目はデントンさんの娘に夕飯後に歌い聴かせていたけど、ずっと後ろ姿のショットだったから、ギターは弾いていないと思われる。

4回目は決闘シーンの時なのだけど、これが必見。西部劇の定番の、向かい合ってから早打ちで決着をつけるアレなんだけど、自分の立ち位置に向かう時、歩きながら歌を歌っていた。

いいよ。歌いながらの決意の表情、良かったよ。( `ー´)ノ イイカオシテタ


f:id:msan1971:20200904234603j:plain

歌っています



ラストは当然ハッピー・エンドで、デントンさんの言う「娘はお前に恋しちまったらしい。料理をほめて励ましてやってくれないか」という言葉に、サウンダースは「わかってるよ」と言っていた。

「わかってるよ」 ( ゚Д゚) ! 女たらしだなあ。

そして早速娘のところに行って、「行っちゃうの?」「でも帰ってくるさ。ビスケットを作ってくれるならね」と!! 要するに「俺の味噌汁つくってくれ」と!!!

そして力いっぱいキスして、馬にまたがり颯爽と去っていっていた。

いいね。これはやられる。


f:id:msan1971:20200904234717j:plain

笑顔もよかった



でもなあ、いかんせん画質がなあああ・・・(T_T) 

画質が致命的に悪い。今まで見てきた映画の中でもイチニを争う酷さだった(残念至極)。

1933年製で古い映画だからなのか、B級映画で予算が少なくて元々悪かったのか、保存方法に問題があったのか、ちょっと原因はよく分からないけど、とにかく画質が悪い。古くてもきれいな映画は沢山あるのに・・・

輪郭がぼやけちゃって、ぜんぜん回していない古いVHSテープを見ているような、まるで水に濡れた水彩画のような、ぼやっと滲んでしまっている感じ(静止画にするとますますぼやける)。


なにが残念ってストーリー展開からすると監督は絶対に映画の最後の方は特にきれいな映像で撮りたかったに決まってる。

なぜなら映画はキンケードが水を独占しているがために町の人たちは水不足で困っている。水を手に入れるためにはキンケードにお金を払わなくちゃならない。ダムをつくるわ、井戸を爆破するわで、最初から最後まで ”水” がテーマなわけ。 ”水” が一貫した重要なアイテムになってる。

そして映画の最後、(ネタバレになるけど)爆破した井戸から大量の水があふれだしてきて、あっという間に ”小川” を形成する。

すると早速、鳥やら馬やら野生の動物たちがたくさん集まり、水を飲んだり水浴びしたりしはじめる。人間だって大喜びで小川で泳ぎ始める。

水には陽が当たって ”きらきらきらきら” きらめいて、とても美しいシーンが続く。

・・・・はずなのだが、やはり映像に鮮明さが足りなさすぎて「ああ、なんて残念」と思った。

思ったけど、「たとえ画質が悪くても、それでも十分に美しいシーンだなあ」とも思うのだった。

おしまい。


f:id:msan1971:20200904234816j:plain

 

f:id:msan1971:20200904235017j:plain

背中が格好良かった




☟ 「伝説のガンマン」はこの中にあり



【関連記事】 ジョン・ウェイン主演系

www.mlog1971.com