エムログ

古い映画感想ブログです。驚くほど忘れてしまうので備忘録として。

【映画】「荒野の友情(1933)」 ジョン・ウェインとヤキマ・カナットが共演

f:id:msan1971:20200925222630j:plain



題名 荒野の友情 
監督 アーマンド・シェイファー
出演 ジョン・ウェイン、ナンシー・シューバート、レーン・チャンドラー、ヤキマ・カナット
上映時間 53分
制作年 1933年
制作国 アメリカ
ジャンル 西部劇、友情



ハリウッド西部劇の大スター、ジョン・ウェインが、『駅馬車(1939)』で大ブレイクする前に盛んに出ていたB級西部劇のひとつ。映画はわずか1時間弱、シンプルなストーリー、見るからに低予算でお手軽なアクション映画になってる。

今回は「男の友情」がテーマ。最後の方は「おや。『明日に向かって撃て』的な感じになってきたな」と思ったけど、それは本当にわずか一瞬の気の迷いだった。


というわけで、今作の目玉というか最大の見どころは、もしかするとヤキマ・カナットが出ているところなのかも。


f:id:msan1971:20200925222740j:plain

ヤキマ・カナットさん



ちょっとしか出てこないけど、マニアックな性格の方はこのお方にも注目して見ていただきたい。



****** あらすじ ******
ジョン・ウェイン演ずるジョン・ブラントは、メリーランド州でワグナーという男を殺した罪を着せられ逃亡中の身。追っ手から逃れる最中、偶然ジョーンズという男に拾われ、強盗団の一味に加わりスミスと呼ばれるようになる。町の何でも屋には可愛いサリーがいるし、割と馴染んで悪くない生活を送っていた。自分を拾ってくれたジョーンズとはサリーを巡ってのライバルでもあるけれど、二人は気が合って信頼を深めていく。

だが悪人ではないブラントは、いくら世話になっているとはいえ盗みの片棒は担げず、ある時は計画を漏らし、ある時は先回りして金を隠すなど、あの手この手を使って強盗団の計画の邪魔をしていた。そして内心、ジョーンズの足を洗わせたいと考えていた。

しかし実はそのジョーンズこそが、ブラントが無実の罪を着せられた元凶、ワグナー殺しの犯人だった。ジョーンズ自身の口から真実を知らされたブラントだったが、ブラントはジョーンズへの復讐を思いとどまる。

とうとうブラントは一味からスパイだと怪しまれ、強盗団からも保安官からも追われてしまう。ブラントを捕えるようボスに命じられたジョーンズだが、サリーからブラントが自分の罪をかぶって服役していたこと、それと知っても自分を更生させようとしていたことを知らされ、ジョーンズはブラントを救うために一味のアジトに引き返す。
********************


f:id:msan1971:20200925222906j:plain




ヤキマ・カナットは強盗団のボス役でちょいと出ていた俳優。

どのような経歴のお方かというと、そもそもロデオ・ライダーとして圧倒的な活躍をみせ、数えきれないほどの大会で優勝を決め、その後ダグラス・フェアバンクスのスタントを経てジョン・ウェインのスタントを務めるようになった。ジョン・ウェインは「カナットのしゃべり方や歩き方を参考にしていた」と発言しているんだとか。


あとは『風と共に去りぬ(1939)』では、アトランタが燃え盛るシーンでクラーク・ゲーブルのスタントをやっているらしいし、スカーレットが馬車でシャンティ・タウンを走るシーンで、スカーレットを告発する告発者役で登場もしているんだとか。


そして(たぶん)最も代表的な仕事となったのが、ジョン・フォード監督の『駅馬車(1939)』。

カナットはジョン・ウェインのスタントをするだけでなくアクション・シーンの監督も務めたのが転機となって、その後はセカンド・ユニットの監督として映画界で活躍。多くのスタントの技術やテクニックを編み出して、後年のアクション映画に多大な影響を与えたお方でもあった。

なんとあの超大作『ベン・ハー(1959)』では、あの戦車競走シーンもセカンド・ユニットの監督として参加していたらしい。

へええ、『ベン・ハー』のセカンド・ユニットとしてはアンドリュー・マートンばかりに注目しちゃってたからなあ、知らなかった。

他にもスタンリー・キューブリック監督の『スパルタカス(1960)』のアクションシーンを担当してる。


ヤキマ・カナット、すげえなあ。カナットに注目しつつ、今度どれか見てみなくてはならんな(『ベン・ハー』だけは見て記事にもしてる)。




f:id:msan1971:20200925223031j:plain



ところで主役のジョン・ウェインの話もしておかなければなるまいな。


今回のジョン・ウェインはねえ、川に潜って葦(?)かなにかをくわえて呼吸をしたり、地面に寝転がって草を体にかけて草むらに擬態するなど、まるで忍者のようなお姿が見られたよ。

映画も大詰めを迎えたころ、「今回は男の友情がテーマだから、ヒロインとの恋模様みたいなのはあまり印象に残らないなあ」と思っていたら、ラストのラストで唐突にハグ&キスをぶっこんで来ててワロタ。


え、いつの間にそんなに仲良くなったの。ていうか、そのシーンそんなに必要なの?


でも、こうも唐突にキスシーンでまとめるところを見せられると、「必ずヒロインとのラブシーンで終わらなければならない」と契約書にでも書いてあるのかしら、といぶかしむほどw。これは監督になにやらプレッシャーがかかっているのかもしれませんな。



ジョン・ウェイン25歳。大スターの座は程遠く、まだまだ明るい未来は感じられないかった。

おしまい。



f:id:msan1971:20200925223158j:plain

かわいい




☟『荒野の友情』はこのボックスに収録されています。




【関連記事】 

www.mlog1971.com