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名作から駄作まで、見た映画の感想を正直に片っ端から記事にする、古い映画感想ブログです。驚くほど忘れてしまうので備忘録として。

【映画】「スター・パッカー(1934)」 ジョン・ウェイン27歳、正念場である

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題名 スター・パッカー
監督 R・N・ブラッドベリ
出演 ジョン・ウェイン、ヴァーナ・ヒリー、ヤキマ・カナット
上映時間 53分
制作年 1934年
制作国 アメリカ
ジャンル 西部劇、アクション、モノクロ



ぜんっぜんつまんなかったー (´▽`*) オドロイチャッタ

なんかもう見るべきところが全然ないのね。びっくりした。

最近、ジョン・ウェインがスターになる前の、不遇時代にたくさん出ていたB級西部劇を順次見て行っているのだけど、どんどんダメになってる感じすらしてきた。

B級、B級って言ってきたけど、B級に失礼な気すらしてきたもの。

「これは映画なのだろうか。これはなにか別のものなのではないかしら」という考えすら兆してきて、でもじゃあ何なのかっていわれると思いつかなかったけど・・・。

しいて言えばAmazonでお気軽に出された素人のkindle本小説を、それと気づかずうっかりと読んじゃった感じかしら。「プロってすごい」「編集者が入るって大事!(笑)」と気づく瞬間。


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****** あらすじ ******
保安官殺しの犯人を捜すトラヴァースは、インディアンのヤクを相棒にして情報を集めていた。ある日二人組の強盗が馬車を襲おうと計画していることを知ったトラヴァースは先回りして先に金を奪う。そこへ入れ替わるように本物の強盗が登場するが、すでに金を奪われた後であることを知り御者のひとりを殺害して去る。銃声を聞いたトラヴァースが駆け付け馬車に飛び乗り、まだ息のあるもう一人の御者を救う。その馬車には叔父に会いに来た若い女性アニータが乗っていた。

アニータは町の有力者の叔父マトロックと再会。だがその町は毎晩のように無法者に襲われ、住民は安心して生活ができない。実際トラヴァースとアニータの目の前で保安官が狙撃されるが、トラヴァースがあたりを見回しても誰もおらず、どこから撃たれたか全くわからなかった。いなくなった保安官の代わりにトラヴァースが捜査を引き受ける。強盗たちを操るシャドウと呼ばれる黒幕がアニータの叔父マトロックであることを突き止める。マトロックは本物のマトロックを殺害して財産を奪い、マトロックに成りすまして更なる悪事を重ねていたのだった。
***********************

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男前は 遠目&ピンボケでも格好いい



うーん。ちっとも面白くなかった。
(-_-;)うーん

「ただ撮ってるだけ」「数こなさなきゃならないから撮影してるだけ」という感じのルーチンワークと見た。

撮影の仕方も「会社で決まってるのかしら」と思うほど、なんの工夫もされていないカットとアングルが続く。どの映画を見ても同じアングルと同じカット。

私の好きなローアングルですら、ただローアングルで撮ってるだけ。印象的なカットにしようとかいうよりも、ジョン・ウェインが馬に乗ってるから高い位置にいて、カメラが地面に置いてあるから自然とローアングルになっただけっていう感じで、ローアングルである意味が感じられないのね。「ここはローアングルで撮るんだ!」という強い意志が感じられない。ただただハンコで押したようなローアングル。どの映画も同じアングル(監督が誰かということにも関係がなく同じ)。


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ジョン・ウェインとヤキマ・カナット



それになんだか全体的に ”茶番感” がすごい。

例えば黒幕のシャドウは、本来ならば自分たちが奪うはずだった金をトラバースに横取りされちゃって、トラヴァースがその金を持ち主である輸送会社に返しにいくんだけど、トラヴァースが「金を返しに行ってくるね」って言ったその直後にもうシャドウは金が輸送会社にあることを知ってたりして、まるで超能力w


それだけじゃないの(笑)

シャドウが町にめぐらせているトリックがまるで忍者屋敷w それも相当無理があってチャチイ系。

酒場の奥がシャドウの秘密基地みたいになってるんだけど、白い壁に小さな金庫が埋め込まれていて、開けると小窓になってて奥の部屋に隠れているシャドウが指令をくれるというね。

ちゃっちい。


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しょぼい



その部屋には床に隠し通路があって、通っていくと町の中央にある切り株につながってて、下から切り株がくりぬかれてるのね。で、切り株に穴が開いててそこから狙撃できるの。

んでトラヴァースはその切り株の切り口のブ便をうすーく5cmくらいスライスして、また上に元通りに蓋しておくの。

そうと知らない悪役が切り株に隠れてまた狙撃しようとしたところ、蓋をパカっと取ってひっ捕らえるというね。

茶番www


こういう大量生産型映画をひたすら作り続ける仕事っていうのも・・・つらいだろうなあって思った。


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お判りいただけるだろうか



それになんだか話の展開がめちゃくちゃ早くて説明不足な感じにもなっちゃってて、映画冒頭でトラヴァースが強盗団に先駆けて四輪馬車から金を横取りするんだけど、なんで横取りしてるのかが分からない。

私は今回ジョン・ウェインは悪役なのかと思ったもん。そしたらあとで返しに行ってたから、「ああどうやら強盗の邪魔をしているんだな。正義の味方ではあるらしい」と気づきました(笑)



映画冒頭、トラヴァースは仲間のインディアン、ヤクの情報でシャドウ一味が馬車を襲おうとしていることを知るのね。

んでその強盗団をやっつければいいのに、なぜかトラヴァースは先回りして馬車を襲って金を奪うの。

そしたら入れ替わるように強盗団2人組が現れて馬車を襲うの。でもすでに金は別のやつが持って行ったと知って、強盗団2人組は用心棒を殺して、御者をケガさせるの(ここは逆なのかもしれないけど)。

その様子を察したトラヴァースが戻っていくと、御者がケガしてるせいで馬車が暴走してたから、飛び乗って馬車を制御して町に連れて行って、ケガを負った御者と乗っていた若い女の子を救うの。救って感謝されるの。


回りくどい!!

普通に単純に、ただ強盗をやっつけてくれたら分かりやすいのに。

おかげで御者が殺されてたじゃんかー 
( `ー´)ノ


最初っからもっと普通に、強盗団が来るのを待って、現れた強盗団をやっつけてれば誰も死なないし、ヒロインにも感謝されていいことづくめになったと思うのに、先回りしたせいで死人とけが人だしてるじゃん。

なんか変。

そしてなんでそんな展開にしたのか、最後まで見ても納得のいく展開にならないのだった。


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盗んでおいて返しに行くトラヴァース



そんでね、御者とヒロインを救ったあとでトラヴァースがヒロインに言うの。

「刺激的な旅でしたね」「そうね」 

強盗に襲われた後、町に着いてからのトラヴァースとアニータの会話

 

_人人人人人人人人人人_
  刺激的な旅でしたね!
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

(; ・`д・´)


「刺激的な旅でしたね」じゃねーよ!

( `ー´)ノ

オメーがタイミング間違えたから死人が出てんだよ!!

さわやか笑顔で言うことか!!

わからん! (-_-;)カイモクワカラン


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ラストは相変わらず唐突にジョン・ウェインとヒロインがラブラブして「めでたしめでたし」になるんだけど、いつもだと抱き合ったりキスしたりして「ああ、よかったね」となるのに、今回はなんとびっくり、結婚して、子供までできてた(笑)

新手w (*´▽`*) 

やはり今作は展開が速い。


幼い息子はインディアンの格好してインディアンごっこしてて、それを温かく見守るジョン・ウェインとヒロイン、仲間のヤクが幸せそうで「よかったね」と。

んで今回、この仲間のインディアンであるヤク役(やくやくw)をやっているのが、『荒野の友情(1933)』に引き続き、アクション映画の草創期を支えたヤキマ・カナットでした、ということで今回はこの辺で。

じゃねー 。


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幸せそうなのは良かった




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