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割と自己流で生きています

2024/9/15(土)晴れ 風太郎「陸軍(1944)」を見る

 

 

朝?10:15起床。昨日は23:00くらいに寝たから、11時間くらい寝た。すっきり。

今日は11:00に美容院を予約中。11:00はブリリアンクリプトの鉱山配布の時間なのに、なぜに私は美容院の予約を11:00にしてしまったのか。まあいいや、どうせいつも待たされるし、歩いて5分のところだから鉱山取ってから行こう。

一服してブリリアンクリプトを起動し、鉱山探し。残念ながら特大1個の山しか見つけられなかった。2個のが欲しかった。

 

美容院ではオーナーの自慢含む与太話を延々聞く。物凄いおしゃべりで、彼はいつもずっと喋っている。彼は世界が絶賛コロナ推しの時期も、「コロナ怖い」と言いながらマスク越しに延々喋っていた。黙ると死ぬタイプ。

助手は奥さんで韓国人で、この方もおしゃべりでしかも物凄くユニーク。行く度に髪の色が違う。日本がバブルの真っ最中に韓国から日本に渡ってきたという強者。当時は韓国はまだ軍事政権。日本に行くと言うと、周りから止められ文句を言われ、政府には「何しに行くのか」詰問され、それでも日本に来たという。今は自由に行き来できるし、韓国も大いに発展したからコンプレックスもだいぶ解消、いつも楽しそう。

二人の掛け合いも面白いし、私はこの二人好きだな。

 

散髪のあと、母に頼まれた重くて大量の物資を調達して12:30頃帰宅。いま山田風太郎が戦中に書いた日記を読んでいるから、母の買い物リストを見た瞬間「(戦中戦後の)買い出しかよ」と思った。

セブンイレブンで最近売り出し中のドーナッツを買ってみた。チョコレートとメープルの2種。家に帰って電子レンジで温めて食べ比べ。私はメープルの方が好きかな。温めるのはアリ、メープルは砂糖をまぶしても美味しいけど、砂糖なしでそのまま食べても美味しいと思った。私は砂糖なしの方が好みかな。

 

ところでウチの近所のゴミ屋敷、だんだん物が増えているような。団地の2階のベランダに、まず大きなゴミ袋が積んであって、その上にさらにプラスチックのケースが乗せてある。窓をふさぐほどで、ベランダの手すりよりも上まで積んである。反対側のベランダもそうなのかなと思って、さっき美容院ついでにチラ見すると、やっぱり衣装ケースみたいなプラスチック・ケースが積んであった。

最初に気が付いたときはびっくりして、「すわ!私捨てに行ってあげようか?」って一瞬思った。現代はゴミを捨てにくい世の中になったから、年取って捨てられないんだろうと思って。でも女の細腕でしかも中年で筋力体力共に非力と気が付いて、そんな善意はすぐに引っ込んだ。若かったらなあ、「お父さん、私手伝おっか?」と言いたい気持ちは、あるんだけど。

ただ、腐るとか臭うとかいう代物ではなさそうなのが不幸中の幸い。近所迷惑まではいかない、許容範囲なのかな。どんな住人かは分からないけど、やや心配。気の毒でならないし、もう他人事でもない。

 

 

山田風太郎がその日記で褒めていた映画『陸軍(1944)』を見た。私にはどこが「陸軍」なのかは分からなかったが、所々でユーモアもちりばめられていて、これは確かに傑作。

友助、友之丞、友彦、伸太郎の4代、時代的には幕末、日清・日露、満州・上海事変くらいまでを描くという触れ込みの割に1時間半しかなく、ほんとに描けるのかと思ったが、蓋を開けてみれば前半の友助、友之丞あたりはかなり駆け足で、友彦の代をじっくり描く構成。

制作されたのが太平洋戦争真っただ中、それも相当負けが込んでいる戦争末期。おまけに陸軍の依頼で制作されたわけだから当然戦意高揚が目的なはずだけど、そういう点では破綻している。

その破綻しているところが、今見ても傑作になった由縁だと思う。

映画に登場する男性陣はみな、軍人を敬い、戦争を当然のこととして引き受け、自分や息子の命など国家の大義の前には紙くず同然といった発言や行動をして、映画は国策に沿って作られているように一見思える。

でも例えば東野英治郎が演じた櫻木は、戦争が起こるたびに物資調達で貢献してきた人物にもかかわらず、こと自分の息子が戦死したかもしれないと頭を過った途端、息子の身を案じてしまい、元軍人の仁科大尉に「さっきから聞いていれば自分の息子のことばかり、貴公の息子の命などどうでもいいわ!」と叱られてしまうように、

戦争が素晴らしく意義のあることで、そこに命を投じるのは美しく正しく当然のことなのだ、という風潮に水を差すシーンが差し込まれている。

そしてこれら男性陣を描く体で、実際は友彦の妻わかを演じた田中絹代の独壇場。実質この映画の主役は田中絹代なのだと思う。

その最たる場面がラストの名シーンで、体が弱く優しい息子の伸太郎が、いよいよ軍人として戦地に赴くことになり、田中絹代は「よかった、これでお国に奉公できる、自分の役目を果たせた」と胸をなでおろすけれど、息子と過ごす最後の晩、伸太郎に肩を叩かれ涙を流したり、

出征していく伸太郎の見送りに、「泣いてしまうから」と言って行かず、店の掃除をしてたところへ軍隊ラッパの音が聞こえてくると、居ても立っても居られななくなり、思わず駆け出し、ラッパの音と人の流れを頼りに行軍に追いつき、伸太郎を探して追いかけるというシーンで映画は終わる。かなり長い、クライマックスのシーン。

私はこれら「子供の身を案じる親の気持ち」を強調した脚本・演出に、監督木下惠介の心意気、反骨精神を感じたね。今、現代人である私が見てもほとんど違和感を感じず、むしろ共感して見られたのは、やはりこの木下惠介の思想の賜物だと思う。

それにしても田中絹代は名女優の誉れ高いその評判に違わず、実際に名女優だった。すばらしく感心した。

ついでに「働いてるの田中絹代だけじゃん!」って思ったことも追記しておく。子育ても店の切り盛りも「私に任せてください」と言って、笠智衆はまるで使えないことが発覚。それでも旦那を立てる昔の女性の芯の強さに感心。

 

 

 

陸軍

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