〇シャーウッド・アンダーソン『ワインズバーグ・オハイオ』読了
〇安部公房『水中都市/デンドロカカリヤ』読む
〇ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』読む
2025/4/4(金)晴れ
シャーウッド・アンダーソン『ワインズバーグ・オハイオ』を読み終わった。
アメリカ文学史で重要な位置を占めている作品と聞いて読んでみたのだけれど、オハイオ州の架空の町ワインズバーグに住む住民たちの話が書かれた短編小説集、というスタイル。
あっちこっちの短編に出てくる共通の人物はいるけれど、彼が主人公というわけではなくて、たくさんの人達にスポットを当てているのが特徴。
19世紀後半の、南北戦争後、産業革命の直後、という時代設定で、工業化産業化が始まっているけれど、まだ行きわたっていなくて、ワインズバーグの町にも少しずつ工業化の波が到達してきたなあ、くらいの時代。
そういう、時代の大きな変わり目に生きる田舎の人たちの、孤独やぐるぐる渦巻く欲求など、割と重くて暗めの内面を描いた作品。
「田舎に住む小さな町に住む人々の人情物語」などでは、まったくない。
特に何か事件が起こるわけでもない。ただ毎日と同じ日常が延々と続いて、ごく普通の市井の人々の内面にも、ちゃんとドラマがあるんだなあ、私の中にも、私の母にも、うちの近所の人たちにも、このワインズバーグの人たちと同じようにドラマがあるんだなあ、としみじみした。
私は自分が女だからだと思うけど、女性たちの人生に興味をひかれた。中でも老女たちの人生に。
貧しいし、今と比べればあらゆるものが発達していない不便な環境で、一人だったり家族がいたりして「私の幸せ」「自分の人生」なんて望むべくもない彼女たち。
色々なことをじっと我慢して、健気に、時には自分勝手に生きる彼女たちに、考えさせられたよね。
地味に良い作品だと思う。
この後は訳の分からない作品が読みたくて、安部公房の『水中都市/デンドロカカリヤ』を読みことにした。私に理解できるかな?
さ、今日は飲み会だ(飲まないけど)。そしてその間に為替が爆下がりして、含み損が200万になっていた。おまけにこのあと雇用統計もあって、ドル円は今日だけで5円くらい下げた。もちろんペソもドルほどじゃないけど結構下げてる。
一旦下げ止まりそうだけど、さすがに買い増す気にはなれず放置。今日は終了。