○安部公房『水中都市・デンドロカカリヤ』読了
○安部公房『砂の女』読む
夕べ『デンドロカカリヤ』を読み終わったから、長編『砂の女』を読み始めた。
面白い!
私は短編小説好きではないと自覚しているが、やっぱり私は短編小説より長編が好きだ!
大きな物語の方が読んでて楽しい!
昆虫採集に出かけた男が、アリジゴクの穴に捕まり、穴の底に囚われてしまう話。
穴の底には女が一人いて、女の住むみすぼらしい家の周りは砂の山で囲まれていて、男は決して出られない。
まだ三分の一くらいだけど、まるでホラー。少し前に読んだ小泉八雲の怪談話にも通じる、不思議な怖さが漂っている。
『水中都市・デンドロカカリヤ』を読んだときは、まるでダリの絵みたいだな、解剖台の上にミシンがある、なんでそこにミシンを置くの?みたいな、そういう組み合わせの妙を競うシュールレアリスムの絵みたいな小説だなと思ったけど、長編の『砂の女』はそういう感じではないのね。ちゃんと話が分かる。
ところで『砂の女』を読んでいて、大昔、まだ高校生だったころ、美内すずえ先生の短編漫画に砂が押し寄せてくる街を描いた漫画があったことを思い出した。
安部公房からインスピレーションを得たのかなあ(知らんけど)。