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女一匹50代、ひとりもんの暮らしなんてこんなもん

安部公房に惹かれている

 

○安部公房『箱男』読む

 

2025/4/23(火)曇りときどき晴れ

 

為替はヨコヨコ。大きく上げるでもなく、下げるでもない。

 

『箱男』は、別にホームレスなわけでもないのに段ボールを頭からすっぽりかぶって生活している男の話。段ボールの中に入り、ノゾキ穴を通して世間を見つめる目線。

私が読んだ限りでは、安部公房は引き籠り体質というか、狭い空間に閉じこもっていく作品が多そう。

『砂の女』はアリジゴクのように砂の壁に囲まれて脱出できず、その限られたボロ屋の狭い空間のなかで幸せを見出す女と、幸せを見出し始める男の話だったし、

『壁』も名前を失い、自分の内面に取り入れた風景の中に色んなものを取り込んでいく男の話だし、

『壁』に集録されている短編の『魔法のチョーク』も、自分が描いた絵が実物になってでてくることに気づいた主人公が、その魔法が太陽の光に弱いと気づいてアパートの部屋の窓からドアから打ち付けて、一切の光が入らないようにしていく男の話だった。

なにやら小さく小さく、どんどん小さく、、、収縮していく感じがする。

私も引きこもり体質(実際20代の時7年間思いっきり引き籠っていた)なので、なんだか親和性があって惹かれるものがある。

当時は引き籠りなんて現象は問題になっていなかったろうに、何十年も経った今も共感できる作品になっているんだから、安部公房、へんな人だなあ。

 

為替はアメリカ時間に入ってから円安方向に動き始めた。まあそんなには戻さないだろうから、一旦7.2円くらいまで戻してくれたら御の字だなあ。

 

ここ数日、あまり眠れず2時間くらいで仕事に行っているから、今日こそ早めに眠りに落ちたいと思っている。