○山田風太郎『戦中派焼け跡日記』読む
2025/5/16(金)晴れ
職員検診2日目。順調。
よかったー。ちゃんと準備したつもりだったけど、万一わたしが馬鹿すぎて、大変なトラブルになって健診が滞るなんてことになったりして、、、なんて想像したりもしちゃってたけど、やはり私はちゃんと出来ていた。
昨日今日と、健診センターの人の仕事ぶりも観察して、色々疑問点も聞けて、コミュニケーションが取れたし、彼ら彼女らもちゃんとした社会人だってことが分かって信頼関係が築けたから、安心した。
秋の健診、来年の健診もなんとかなりそう。
山田風太郎『戦中派焼け跡日記』より抜粋
「戦争が ”済んだ” のだからもう少し安楽な生活が出来る筈だ」これが今の日本人の心深く流れている虫のいい憐れな滑稽な錯誤だ。戦争は ”済んだ” のではない。”敗けた” のだ。吾々に無関係な天空の嵐が吹き止んだのと違う。戦争をそう考えているのでは、この馬鹿げた不満はやがて天命、運命に対する諦めの観念に落ちてゆくだけであろう。そういう諦念は幸福かもしれないが一万年たっても登用民族は奴隷的位置から逃れられぬであろう。吾々は敗けたのだ。誰に?敵に!アメリカに、イギリスに、ロシヤに!」
これは鋭い。現代の日本人はあの時の戦争が ”終わった”、戦争が ”終わって” みたいな認識でいると思う。”敗けて”と考えている風じゃない。私が今まで特にTVで見てきた言論なんかは完全にそうだった。「戦争が終わって、、、うんぬん」という言説ばかりだった。
風太郎の鋭い指摘通り、今の日本は奴隷的位置にある。それをこのタイミングで指摘してくれている人がいた、というのが重い。