○山田風太郎『戦中派焼け跡日記』読了
○副島隆彦、西森マリー『ハリウッド映画の正体』読む
2025/5/19(月)曇り
ちょっと肌寒いけど、ブラウス一枚で出勤。やっぱりちょっと肌寒い。失敗したかな?
『戦中派焼け跡日記』読み終わる。
ちょうど預金封鎖の頃で、みんなどんなに銀行に金があっても、ひとり月に100円までしか下ろせないうえに、米など食料品の配給が滞って、食べるものがなくて風太郎もしょっちゅうボヤいている。
でもどういうわけか毎日毎日違う本を読み、あれもこれもと本を買い、電車に乗ってあっちこっち出歩き、映画を見て、行き帰りに氷水を飲んだりイチゴ水を飲んだり、大したものじゃなくてもちょこちょこ買い物をしている。それもイチゴ水10円とかなのに。
不思議だ。
風太郎は医学生で、田舎から仕送りなどは受けているようだけれど、両親は早くに失って叔父かなんかに世話になっている身だから肩身が狭い。そんなに裕福ではないはずなのに、、、
それからやはり印象に残るのは、戦後直後で誰もが貧しいのにも関わらず、みな何かっちゃ周りに食べ物を持って行ったり、貰ったり、風太郎も雑誌や本を買い求めて田舎の親戚に送ってやったり、やたらと人に物をあげているし、貰っている。
それから買い出しに行っても、背負っている米などを警察に没収されたりしても、また買い出しに行くなど、どっから金が出てるのか分からない。
だってお金あるいは物々交換かもしれないが、とにかく何かしらの財産を出して買ったものが没収されたらお金が無くなるじゃん。でも「また行くぜ!」って感じの日本人たち。たくましいけど、不思議だ。
とにかく皆で助け合って支え合っている感じがうらやましかった。人間関係って大事なのね。
と言いながら、上野駅や新宿駅でほぼ死にかけている人々を見ても、特に助けようとか憐れみを向けることもないドライさは対照的。
もちろん大勢いすぎて当たり前になっているからだし、こっちにも助ける力などないからなのだけれど、その辺の割り切り方が極端でコントラストがはっきりしている。
自分の周りを取り巻く身近な人たちを助けたり、助けられるので精一杯なのだ。
でも結局は、身近な人を助けたり幸せにするのが一番大事なことで、それをみんながやれば世界中が助かるわけだから、これでいいのだろうと思う。
ともあれ読み終わったので、次はガラッと変わって映画の解説本を読むことにした。私は映画が好きだし、陰謀論も好きだから、それを合体させた感じの本。ちょっと陰謀論の勉強しようと思って。
SNSなんか見ていると、「陰謀論だ!」と罵倒されたり、「陰謀論ワラ」みたいに馬鹿にされているけれど、結局みんな好きなんだと思う。
陰謀論なんて昔からあるし、陰謀があることなんて当たり前のことなんだから、みんなも「陰謀論面白い」って認めちゃえばいいのに。
ま、陰謀論にもピンからキリまであって、この本はパラパラしてみた限りでは、正直「微妙」「キリの方」な気がするけれど。