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【先月映画】2021年11月に見た映画15本

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2021年11月に見た映画の覚書き

【★評価の基準】
 ★★★★★ 傑作!! 
 ★★★★ おすすめ 
 ★★★ 見る価値あり 
 ★★ もう一度くらい見るかも
 ★ もう見なくていいかな

【★付けの留意点】
ここではあくまでも第一印象を生かした★評価をつけること。
もう一度見たいか、人に勧められるかを基準とすること。
のちに印象や評価が変わる事は大いにありうるので、ここでは気にしないこと。

【その他】
リンクは Amazon Prime Video で取り扱いがあればそれを、なければDVDを貼ること。

 

 

『チャンプ(1931)』★★★★★

感動親子映画。アル中の元ヘビー級世界チャンピオンの父親と、健気な息子の物語。愛はあるのにだらしない父親としっかり者の息子コンビ。この映画はかなり気に入った。


チャンプを演じたウォーレス・ビアリーはこれでアカデミー主演俳優賞を受賞した。1979年のリメイク作品も有名。

 

👇 これは良かったので単独で記事をあげている

www.mlog1971.com

 

👇 Amazon Prime Video

チャンプ(1931)(字幕版)

チャンプ(1931)(字幕版)

  • ウォーレス・ビアリー
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『SF火星の謎 アストロノーツ(1972)』★

火星に行った宇宙飛行士が死んだことを隠そうとしたNASAは、宇宙飛行士そっくりの男を替え玉に用意する。しかし妻に替え玉だと見抜かれるが、二人は徐々に愛し合うようになっていく。

規模の小さい『カプリコン1(1977)』。そしてSFでもなければ火星の謎もなく、アストロノーツでもない。SF風昼メロといったところ。

でもベタな感じが意外と面白くて一気に見た。まあこれを映画と言っていいかは別。テレビ映画っていう感じ。とにかく画質が異様に悪かった。

 

👇 DVD

 

 

『そして誰もいなくなった(1945)』★★

アガサ・クリスティ原作の映画化。「10リトル・インディアン」の童謡をなぞるように人が殺されていく、一種の予告殺人。

ラストがちと違くて、そこだけいきなりのラブロマンス付き。甘めの終わり方に。

 

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そして誰もいなくなった(字幕版)

そして誰もいなくなった(字幕版)

  • バリー・フィッツジェラルド
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『夜歩く男(1948)』★★★

実話がベースになっているらしい。題名に惹かれて見たけれど、題名が一番良かったという出来。

とても頭のいい単独犯にスコットランドヤードが振り回される。モンタージュが最新手法として取り入れられていたのが興味深い。ほぼ夜のシーンで、モノクロ画像と相まって、フィルムノワールらしい美しさがウィリアム・アイリッシュを連想させる。

映画としての出来は素晴らしいとは思わなかったけれど、犯人のバックボーンや犯行の動機がまったく語られないところが妙に印象に残る。

主役のリチャード・ベイスハートは『タイタニックの最期(1953)』で神父役をやっていたらしいし、TVドラマ『原子力潜水艦シービュー号』では主役のネルソン提督を演じたらしい。ほほう。

 

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夜歩く男(字幕版)

夜歩く男(字幕版)

  • リチャード・ベースハート
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『らせん階段(1946)』★

題名の意味は分からず。ある村で障害者ばかりが殺される事件が起こる。屋敷の寝たきり女主人に仕える少女ヘレンは、過去に起こった事件が原因で心理的な障害を負って声が出ない。医者の恋人が心を尽くすが改善しない。とうとうヘレン自身が狙われ、そのうち犯人が発覚し、ヘレンの声もでてハッピーエンド。

立った立ったクララが立ったよ、的なオチ。モノクロなのは陰影があって雰囲気はあるが緊迫感が欠けているし、ストーリーもやや分かりづらくてイマイチな出来。

 

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らせん階段(字幕版)

らせん階段(字幕版)

  • ドロシー・マクガイア
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『イカリエ-XB1(1963)』★

チェコスロバキア制作というレアSF。英米のセンスと違うデザインや美術が興味深い。

核の脅威、放射線の脅威という、60年代の世界的テーマを強調した感じなのかな。東側制作のSFにありがちな、娯楽性が乏しい地味な印象。

 

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イカリエ-XB-1(字幕版)

イカリエ-XB-1(字幕版)

  • ズデニェク・シュチェパーネク
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『疑惑の影(1942)』★★

ヒッチコック監督作。アメリカ時代の初期の作品。若きチャーリーの元へ大好きな自慢の叔父のチャーリーがやってくる。最初は喜んでいたチャーリーだったが、叔父のチャーリーには挙動がおかしなところがあり、しかも二人の刑事が張り付いていた。刑事の一人のグラハムといい感じになったチャーリーだが、彼から叔父のチャーリーは裕福な夫人3人を殺した容疑者であることを知らされ、自分でも叔父が犯人なのではないかと疑い始める。チャーリーが真相に近づいていくと、チャーリー自身の身にも危険が及ぶようになっていく。

ううん、ジョゼフ・コットンが格好いいし、監督がヒッチコックなので期待したが、ヒッチコック作品としてはややレベル低し。つまらなくはないけど、惹き込まれるほどではなかった。残念。

 

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疑惑の影(字幕版)

疑惑の影(字幕版)

  • テレサ・ライト
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『帝銀事件 死刑囚(1964)』★★

戦後にあった実際の事件、帝銀事件をかなり忠実に映画化したという作品。

見ていたらカレー事件の林眞須美を思い出すくらい証拠があやふやすぎる。監督が冤罪寄りの描き方をしているせいもあると思うが、本当に冤罪では、という気がしてくる。

しかし容疑者の、刑事の気分を逆なでするような飄々とした態度は好感持てない。真剣身が足りないようにも思えた。でも冤罪の可能性は高そうだし、GHQとかが絡んだ陰謀論もありそう。

 

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『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)(2007)』★★

3時間以上もある大作。実録ものということで見る価値はあるが、ほとんど心理ホラーに近い。集団心理や閉鎖空間って、怖い。

前半はセットがドラマのセットみたいに安っぽいし嘘臭くてリアリティがなくて入り込めず、見るのを途中でやめようかと思ったが、山岳ベース事件に話が進むと気にならなくなる。予算が2億円だったらしいから、前半は捨てたのかも。

セリフが難しいので聞き取りづらく、メンバーが総括ばかりしていて意味が分からないから感情移入はできないが、それは全共闘なので当然のことと思って見た。総括と言っても身勝手な総括で、ちっとも総括になっていないのが狂信的。

ラストは日本人にありがちな感傷的なもので、角川映画かと思うような音楽が流れてドラマチックにしようとしているのが失敗。ウェットに走ってほしくなかった。ドライに突き放した目線を貫いてほしかった。

 

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『グランド・ホテル(1932)』★★

アカデミー作品賞受賞作品。群集劇の先駆け。グレタ・ガルボの過剰な演技がウザくてぶち壊している世紀の名作。社長のプライジングは『チャンプ』でチャンプを演じたウォーレス・ビアリー。

 

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『1984(1956)』★★★

ジョージ・オーウェルの『1984』の最初の映画化。ビッグ・ブラザーが人々をくまなく監視する全体主義かつ超管理社会から脱出を試みる、目覚めた男と女の話。

引用「これは未来の物語である。いつか”自由”を失えば、これは現実のものとなるであろう」 

なりたくないので見直した。闘えるか?私

👇 DVD

 
 

『見知らぬ乗客(1951)』★★

ヒッチコック作品。見ているうちに、前にも見たことを思い出した。ということで、それくらいのレベルの作品。

代議士の恋人がいるテニス選手のガイは、妻と離婚協議中。いまも離婚の話をしに故郷へ戻る途中だ。と、そこへ列車で乗り合わせた見知らぬ男が話しかけてくる。彼はブルーノ。ブルーノはガイの心理を見透かして、自分がガイの妻を殺すから、ガイは自分の父親を殺さないかと交換殺人を持ちかけてくる。相手にしないガイだったが、ブルーノはガイの妻を殺害し、父親を殺すよう迫ってくる。

ガイ役の俳優は男前だけど、いかにもテニスしか取り柄がなさそうで、代議士には向いてないんじゃないかな笑 恋人の妹役の女の子が跡取りには相応しそうだったけど笑 

カット割りなんかはいかにもヒッチコックだなという場面が多々見られたくらいで、彼の作品としては中の下といったところ。

 

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見知らぬ乗客(字幕版)

見知らぬ乗客(字幕版)

  • ファーリー・グレンジャー
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『ジェニイの肖像(1947)』★★★★

売れない画家の主人公は偶然ある少女と出会う。彼女は不思議な魅力を備えており、1910年の新聞を持っていた。会うたびに大人になっていく彼女。主人公は少女の持つ魅力と謎に取りつかれ、すぐにお互いなくては生きられない存在になるのだが、実は彼女は過去の少女だった。少女の謎に迫る主人公は、彼女との愛を現実のものとすべく奮闘する。実に不思議な運命に取りつかれた男の、素晴らしくロマンティックな物語。

私好みの素晴らしい作品だった。ちょっとSF風で、『ある日どこかで(1980)』を思い出す。『ある日どこかで』が好きな人は、これも好きだと思う。

監督は『ノートルダムの傴僂男(1939)』を撮影したウィリアム・ディターレ。

それにしてもジョゼフ・コットンは、夢の中に生きているような、現実味のないロマンティックな役が良く似合う。

 

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ジェニイの肖像(字幕版)

ジェニイの肖像(字幕版)

  • ジョセフ・コットン
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👇 参考

ある日どこかで (字幕版)

ある日どこかで (字幕版)

  • クリストファー・リーブ
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『ロビンソン漂流記(1954)』★★★

有名なロビンソン・クルーソーの映画化。裕福な家庭に生まれた三男坊が冒険の旅に出て、無人島に漂着。28年の生活を描く。

やや白人特有の物の考え方や行動が気になるが、孤独の中で唯一の友人だった犬のレックスを失う悲しみが伝わってくる。

 

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ロビンソン漂流記(字幕版)

ロビンソン漂流記(字幕版)

  • ダニエル・オハーリヒー
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『将軍たちの夜(1966)』★★★★

第二次大戦下のポーランド、ワルシャワ。娼婦の惨殺死体が発見され、容疑者はナチスの将軍3人に絞られる。ナチス軍内で捜査が行われるが、その途中で再び娼婦の惨殺死体が発見される。3人の将軍の、誰が犯人なのか。犯人の将軍は部下に罪をなすりつけてうまく逃げおおせるが、戦争が終わり戦犯として牢に入れられる。20年の時を経て出所した将軍は、三度娼婦の殺人を犯す。

ピーター・オトゥールとオマー・シャリフが抑えた演技なのに怪演という感じで、芝居のうまさが圧巻。他の俳優陣もうまい。物語の面白さ、セットの見事さだけでなく、役者を見る映画だった。

 

👇 Amazon Prime Video

 

 

2021年11月は、以上15本。

特によかったのが『チャンプ(1931)』『ジェニイの肖像(1947)』『将軍たちの夜(1966)』の3本だった。

ただし『夜歩く男(1948)』に関しては、やはり見終わって時間が経つにしたがって妙に気になるので、もう一度見ると評価が変わるかもしれない。