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割と自己流で生きています

アレの元でアレとは別の医療崩壊が起こっている。現場からお伝えします。


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mです。

この記事は、医療崩壊と言っても冠疫病による病床圧迫で起こっていると巷間言われている医療崩壊の事ではなく、冠疫病が原因ではあるけれどそれ以外のことが医療現場で崩壊しているんじゃね? 崩壊しているんじゃあーりませんか? という話を書きたいと思っています。


病院どうしゃちゃったの?


世の中の動きを見ていて、特にこの1年くらい「一体全体、世の中はどうしちゃったのかしら」とか、「本気(マジ)?!」と毎日思っている私が勤めているのは、 ”病院” と呼ばれるところです。

とはいえ冠疫病患者を受け入れるような病院ではないので冠疫病騒ぎとは無縁です。はっきり言って無風って感じ。


でも! 崩壊していることがある!

それをうちの病院のみなさんはどう考えているんですか?と問いたい! じゃあ問え!と言われるかもしれないから全国に広げて、医療関係者のみなさんは一体、どう考えているんですかと、私は問いたい!考えてないんですか?と。おかしいと思わないんですか?!と。矛盾してますよ、と!


今回は感情を爆発させていこうと思っています。言いたいこと書くぞー。
 
 
 

プライバシーや個人情報保護の崩壊


いままで私、ずっと職場の先輩から教育されてまいりました。

「患者さんの噂話とかしちゃだめだよ」って。飲み会とかでお酒が入って気が緩んで、「あの○○さんがさ~」とか「あのクレーマーの▲▲さんがまた文句言ってきてえ~」とか絶対にダメだよって。行き帰りのバスや電車の中でも患者の話ダメ、ゼッタイ! 患者も乗ってるから!

「有名人が入院してきた?」「同僚がなにかでウチに受診してる?」「○○さんの家族が受診したんだ、なんの病気なのかしら」なんて思ってカルテを見てはいけません!!!!! 正当な用もないのに興味本位で他人のカルテを見るなんてもってのほか! 自分だって見られたくないでしょう?

「友人なんですけど~、○○さんが入院してると思うんですけど入院してますか?」「何号室ですか?」 答えちゃダメ!絶対!! 患者は知られたくないと思ってるかもしれないんだから! 入院してるか、してないかすら答えちゃダメ!

患者情報が入ったUSBを持ち歩くなんてぜーったいダメ! つうかUSBに入れるんじゃないよ! 入れるんなら誰だかわからないようにして入れろよ!

!!!電子カルテにUSB差してんじゃないよ、ばかー。はい、USBポートふさぎました~。

有名人が受診してるの~ってSNSでつぶやいちゃった、はい始末書ね(私ではありません)。



そんな具合に、それはもう繰り返し繰り返し言われてきました。

そして「個人情報の取り扱いについて」の当院の規定をつくって院内に貼り出し、事あるごとに配りまくり、守ってますよ感を出すところまでようやく漕ぎつけ、コメディカルは大体気を付けていると思われるので、あとは一部のメディカルが守ってないかも、、、くらいのところまで来ましたよ。

ここまで来るのに10年くらいかかってますよ。大変でしたよ。めんどくさくて。すべてが面倒になっていくんですよ。ようやく慣れて、板についてくるのに10年。


それがこの冠疫病一発でみごと崩壊!一瞬!!

だって私今、出入りしている外部業者に「予防薬打ってますか?」って、聞かされてるんですよ、、、シンジランナイ。それって個人の医療情報じゃないのおお?! 聞きますか?普通(怒ってる)。プライバシーの侵害ですよ! 私だったら「はあ?」ってなる。何聞いてんのと。グッと間合い詰められた気がして不愉快になると思う。

そこはやはり医療業界。製薬会社も医療機器メーカーも、ほとんどの方が接種済みなんです。特に営業関連の方は率先して接種しているのでしょう。職域があったという方も多いです。私の聞き取った限りでは85%くらい接種済みです(n=25程度ですが)。

でも中にはまだ未接種の方も(少ないけど)います。その会社が大企業ではないので職域がなかったり、まだ接種券が来ないと言っている方もいましたし、会社から「接種は任意、希望者は自分で予約してと言われている」という方もいます。

もしかしたら迷っているとか、判断を先延ばししたいとか、打ちたくない人だっているかもしれません。だって「任意」ですから。


なのに私は聞かなきゃならないんですよ。院長命令なので。

で、本心は嫌だけど聞くんですよ。ごにょごにょと。「予防薬終わりました?」って。「あの・・・予防薬なんですけど、接種状況ってどんな感じですか?」って。するとモヤッとする時あるんですよ。「はあ?」みたいな。「聞くんだそれ」みたいな「なに立ち入ったこと聞いてるんですか」みたいな空気感です。

「体重何キロですか」って聞いてるみたいな。「それアトピーですか」って聞いてるみたいな。

その反応、当然ですよ。あなたはまともです!

爽やかに「終わりました♪(当然です♪)」「貴院に出入りしている職員は8割方打ち終わっています!(キリッ)」なんて、他の人の摂取状況まで簡単に教えてくれる人達も「いい人なんだろうな」って思いますけど、でも「むっ!」とする人、私は好きです。


でもさらに、中にはオドオド挙動不審になる方もいますよ。本当に本当にすみません。私も聞きたくないんですよ・・・。ほんとすみません。

不愉快な思いをさせてしまって、私のメンタルは凹みます。最初の週は本当にストレスで、家に帰ってから泣きたくなって、なんならちょっと泣いてるというか、死にたくなりましたよ、ホント。

でもちょっと慣れてきました。慣れるんですよ。慣れていく自分も哀しい。

とても悲しい。


というわけで(気を取り直して)、国がまだ予防薬旅行券国内版を発行していないのに、もうアナログ予防薬旅行券国内版の予行演習がスタートしてますよ。営業先でイチイチ聞かれれば、それはもう圧力です。本当は打ちたくないのに、やはり打たなければならないのかと感じてイヤイヤ打つ人も出てくるでしょう。

個人情報保護、特にプライバシー保護の精神、崩壊! 簡単!!

そして私はその片棒を担がされています。
 
 
 

選択の自由とインフォームド・コンセントの崩壊


医療って、選択の自由があるんじゃなかったでしたっけ?

たしか、何の病気であってもいいのですが、治療の方法は複数あって、患者は選べるんじゃなかったでしたっけ。

「Aという手術と、Bという手術と、さらにはCという手術しない方法もあります。場合によっては ”治療しない” という選択もあります。Aはこういう手術で手術後はこうなって、Bはこういう手術で手術後はこうなって、Cの保存療法を選ぶとこうなります。”治療しない” 方法だとこうなります。それぞれこういうメリットとデメリットがあります。成功率はそれぞれこのくらいです。どれを選びますか」と。

医療の素人である患者がきちんと判断できるように、医者は丁寧に説明し、患者の合意を得て、それでようやく治療GO! です。

医者はただ単に「説明責任がある」のではなくて、「患者が十分な情報を与えられ、患者がそれを理解したうえで、合意に達しなければならない」のであって、一方的に伝えるだけではダメでしたよね?

この「十分な説明、十分な理解、その上での合意」 大事でしたよねえ!! インフォームド・コンセント(以下 IC )ってやつですよ!

 
引用:Wikipediaより
インフォームド・コンセント(英: informed consent)とは、「医師と患者との十分な情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念[1]。 医師が説明をし、同意を得ること。 特に、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け十分理解した上で(英: informed)、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意する(英: consent)ことである(単なる「同意」だけでなく、説明を受けた上で治療を拒否することもインフォームド・コンセントに含まれる)。
 

ja.wikipedia.org




「俺が得意な手術を推したい」とか「カダバーで練習したやつをやりたい」とか「最新技術を試したい」からといって、他の方法を紹介せずに「俺の推し」をゴリ押しするなんて、もってのほかでしたよねえ!


他業種の方は知らないと思うのですが、このICを徹底するのは至難の業なんです。

患者にイチイチ説明していたら時間がいくらあっても足りないし、そうじゃなくても病院が激混みで待ち時間が問題になっているのに、そのうえICなんてやっていたら外来終わるの夜中になっちゃいます。

「別の日に来てね」と言うと患者が嫌がるし、医者以外のスタッフに説明などを肩代わりさせるのは教育やコスト面からも時間がかかる。

それとは別に、100も200もある手術方法ごとに「説明書」だの「同意書」だのと、明文化するのって死ぬほど大変で時間がかかりますよね! 医者じゃないと「手術の説明文」なんて書けないので、「代わりに私が、、、」という訳にはいきません。なので遅々として進みませんよね!

でも! 「患者の権利」のために一生懸命取り組みましたよね! 患者の選択の権利、自己決定する権利、重要だからでしたよね!

頑張ってハードルを乗り越えることができた病院は、医者や看護師などの抵抗を、事務方が長年時間をかけて根気よく説得し、ようやくそこまで漕ぎつけたはずです。



それがどうですか。今回の冠疫病に関しては、

「十分な説明」・・・なし
「十分な理解」・・・なし
「合意」・・・あり(条件付き)

です。

予防薬の効果がイマイチ分からないから大した説明もせず(できず?)、だから十分な理解が得られるはずもないのに、なぜか合意は得られているという ”不可解” 。

それも今回得ている「合意」って、
① 疫病に関しての不確かな情報を、「怖いですよ~怖いですね~」と朝から晩まで大量に恐怖を投入し続けて国民の不安をあおり、おびえた人たちが訳も分からずした合意
② 打たないと村八分にされちゃうんじゃないかしら、と怯えさせてからの合意
③ 「接種したら車をプレゼント♡」とか「抽選で2万人に商品券10000円分プレゼント!」などの、お得ですよ攻撃に釣られた人がした合意(←こんなことしていいのか?!)

ですよ。


どんな合意やねん!! 特に③! 全部だけど特に③!! こんなアイディア出すのも実行するのも恥ずかしいレベル!!

医師法とか医療法とか薬事法とかに触れないんか?? 触れないんなら今すぐ入れろ!!



こんなこと、医療従事者として良心があったら許せない事です。

いままでの努力が馬鹿にされてるんですよ! 医療関係者は怒っていいところです! ていうか怒らなきゃいけないところです!!!

それが分かんないかなあ。


でも。

誰一人怒っていないという現実。どうやら分かんないらしい。


はっきり言って今回の冠疫病は、誰もちゃんとしたこと分かってませんよね? あっち側もこっち側も、誰も「正しいこと」なんて知りません。だから「十分な説明」はできないと思います。いいんですよ、それで。分からないんだから。

分からないものが「十分な理解」を得られるはずはありません。分からないんだから。いいんですよそれで。別にそれを追及しているわけではないのです(私は)。


でも! 選択肢はあるはずです。一択ということは絶対にないのです。

「予防薬を打つ」「予防薬は打たない」 ほーら、これだけでも選択肢はふたつに増えましたよ。だから私は後の方を選択中です(病院勤務にも関わらず)。


いま世の中は、ふたつある選択肢のなかのひとつを、「買い物ができますよ~」「遊べますよ~」と呼びかけ、果ては「仕事が出来なくなるかも」みたいにも思わせて委縮させ、冷静な判断力を奪い、選択肢を自ら放棄しようと働きかけています。

「自分たち(政府や厚労省、分科会)はそこまでやれとは言っていないんですよ~。むしろ差別しないように呼びかけていますよ~」というジェスチャーだけは立派で、その実、圧力をかけてゴリ押ししているのが現状です。

そうやって患者側から選択の自由を奪おうとしている。


選択の自由とインフォームド・コンセント、崩壊!簡単!!



「医療への信頼そのもの」と「医療に携わる人間のモラルや美学」が問われている

まーったくこんなに簡単に捨て去るとは思わなかったです。冠疫病なら何やってもいいと思ってるんですかね。

私の印象だと、「自由」とか「倫理」とか「科学的か」とか「公平か」とか「権利」とか、人類が一生懸命考えて闘って獲得してきた価値観を、みなさん自分から進んで手放しているように見えます。

しかもこんなに簡単に。


こういう崩壊は目立たないだけに始末が悪い。

自分の都合や思い込みで、今まで積み重ねてきた医学的エビデンスや倫理的な蓄積をなかったことにしている医者が多すぎます。


”マ”なんてその最たるものです。医学的に効果があるかよりも、エチケットやマナーの扱いになりました。”マ”はこれからの学校教育では「保健体育」の授業ではなく、「道徳」の授業で取り上げられることになるでしょう。笑笑わらわらww。


論理もなければ倫理もない。自分が信じてきた医学や科学への敬意もなければ恐れもない。信念が無い。

馬鹿のパンデミック。


私は、相当深刻に医療や医学、医者への信頼が揺らいだと思っています。

私はすっかりシラケました。どいつもこいつも骨がない。私はもっと強くなりたい。


信頼、とりもどせますかね?



☟☟ ひとりでも多く。マジで署名してほしい☟☟




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